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店長情報

2005年01月30日

手持ちサイズの チョウの標本完成



 昨年4月から県立山口博物館で研修している勝田賢則教諭(湯田小)と徳本正教諭(右田中)が、小学校向けの貸し出し教材として、手持ちサイズの「日本のチョウの標本」を完成させた。2人は、2月に市内の小学校へ出向き、この標本を利用した授業を行う。来年度以降は、県内他市町村の小学校へも貸し出しを開始する。

 2人は、今年度からスタートした県の博学連携推進事業で、博物館を教育現場に役立てていくために4月から研修を行っている。
 研修を続ける中で、「博物館の貴重な資料を学校向け教材として貸し出しできれば、子どもたちは授業にも博物館にも興味を持つのではないだろうか」と感じるようになった。そこで、学芸員に相談したところ、寄贈された標本の中にラベルがないために使われていないものがあることが判明。偶然小さな標本ケースもあったため、「この標本を小ケースに移し替えてラベルを付ければ、子どもたち一人ひとりが手にとってじっくりと観察できる教材になる」と考えついた。
 まず、大きなケースに並べられたチョウの中から、劣化していないものを選択。その後、日本に生息するチョウが記載された「原色蝶類検索図鑑(北隆館)」で確認しながら、ギフチョウ、ベニモンアゲハ、カラスアゲハ、ムラサキシジミ、ヒョウモンチョウ、コノハチョウなど34種類のチョウに名前と性別を記したラベルをつけ、1~2体ずつ小ケースに入れていった。そして、112体54ケースの小さな手持ちサイズ標本が完成。
 一番苦労したのは、羽の微妙な模様の違いで見分ける性別分けだったという勝田教諭だが、「逆に一匹一匹チョウをじっくり見ることで、羽の表と裏で色が全く違うもの、模様と名前がぴったり合致するものなど、改めてその面白さにも気づいた。子どもたちも教科書の絵で学ぶのと実際に本物を見るのとでは全く感動が違うと確信できた」という。来月には、この標本を使って市内の小学校で授業をすることも決定した。松尾勝美館長は、「今まで博物館だけでは思いつかなかった教員ならではの視点。これがきっかけで、子どもたちが博物館にも目をむけるきっかけになればうれしい」と期待している。
  

Posted by サンデー山口 at 00:00Comments(0)ニュース

2005年01月30日

札の辻・21

 ことしの1月は寒さのきびしい日がつづき、雪を被った白い鳳翩がしばしば出現した。
 雪晴れの冬空を背景に切り絵のようにそびえる鳳翩の山容は、眺める場所によっては変化する。萩往還の天花集落のダムあたりから望む東南側の山頂の姿は、西中国山地の末端らしく稜線がなだらかである。
 一方、吉敷中尾台にある中世の凌雲寺遺跡あたりから眺める北西側は、鋭角に立つ山頂が間近に感じられ、とくに北西の季節風で吹雪く日なぞ峻烈な顔を見せる。
 白い鳳翩が鴻ノ峯や兄弟山を額縁にして風景画となるときには、ユトリロやモネ或いは郷土画家尾崎正章による「白」の魅力を感じる。彼等のデッサンは白を画面に固定させることにより、さらに白の持つ情感を昂めてゆく。
 このたびその東鳳翩が登山家岩崎元郎氏によって新日本百名山のひとつに選ばれた。
 1964年深田久弥氏は山の品格、歴史、個性そして標高1500㍍以上という観点から日本百名山を選定している。だがそれらの山岳を踏破するには相応の登山技術が要求される。
 岩崎新百名山は山の標高よりも全都道府県から選ぶことを条件に、低い山でも各々の地方の人が愛してきた山を選んだ。
 山口市内の小・中・高の校歌には、鳳翩山と椹野川が多く登場する。
 旧制山口高商にも寮歌があった。

 鳳翩の嶺低くとも
 椹野の流れ細くとも
 とこしなへなる山川は
 わが友垣の姿なれ
         と。
白い鳳翩に想う。 
         (鱧)  

Posted by サンデー山口 at 00:00Comments(0)札の辻

2005年01月29日

照尾さんの新護身術 全国区→市内普及へ



 「ちかんに遭ったらどうしよう」「突然連れ去られそうになったら…」--。刃物を持った暴漢やストーカーによる犯罪が相次ぐ中、もしもの時に役立つ実践的な護身術の必要性を感じ、自らあみ出した技を全国に発信している人がいる。吉敷に住む照尾暢浩さん(39)は、空手や柔道、ムエタイなど様々な格闘技を取り入れた新しい護身術を教える道場「SDトルネード」を1年半前に立ち上げ、東京、名古屋、福岡などで定期教室を開催してきた。そして今年は、これまで意外と知名度の低かった本拠地・山口での普及に力を入れる。

 空手歴20年以上の照尾さんは、岡山県津山市出身。高校まで柔道に打ち込み、愛媛大学時代に空手を始めた。「ケンカ十段」でも有名な故・芦原英幸芦原会館初代館長の弟子として、会社勤めの傍ら総本部(松山市)指導員を長年務めると同時に、合理的な護身の動きを追求。11年前に転勤で山口市に移ってからも、同会館山口県支部で空手指導を続けてきた。
 そんな照尾さんは03年7月、長年勤めた会社を辞め、護身術一筋の道を歩み始めた。空手や柔道だけでなく、合気道、ムエタイ、サンボといった様々な武道、格闘技経験の中からあみ出した独自の護身術・SDトルネードを創設したのだ。「いくらスポーツとしての武道や格闘技が上手くても、実生活で使えるかどうかは別。今の時代、刃物などの凶器や複数の相手にも太刀打ちできなければ、本当に役に立つ護身術とはいえない」と照尾さん。まずは通信講座で会員を集め、東京、名古屋、神戸、岡山、広島、山口、福岡の各会場で年3回のフォローアップを兼ねた教室を開催。現在、全国に約千人の会員を持つ。
 SDトルネードでは、年齢や性別、体力に関係なく、短期で効果的な護身術を身につけてもらうため、専用具のバトンを使った技を中心に指導。もちろん、学んだその日に使える素手での簡単な技から、衣服や傘など身の回りにある物を使った護身術まで、幅広い技術が習得できる。また、実際に身の危険が迫った時に十分な力が発揮できるよう、講座では体力面、技術面、メンタル面の三つを同時に磨いていく。
 NHK文化センターの講座「初めての護身術」や全国の自治体などが主催する教室の講師も務めるようになった昨年は、護身のための技術書「護身革命」(出版芸術社、2205円)を9月に全国出版し、紀伊国屋の格闘技・武術部門売上げ1位を記録。10月にはシンガポールでセミナーを行った。しかし、全国、海外に活動の場を広げる一方で、市内の会員はまだ少数。そこで今年は手はじめに、女性対象の護身術セミナー(定員20人、受講料3千円)を2月5日(土)に道場門前のどうもんビル4階で開催することにした。セミナーでは、構えや崩しといった護身術の基本、身の回りの物を使った技、状況に応じたかわし方などを指導。メンタルトレーニングや中国茶の接待も行う。照尾さんは「どんな状況下でも、力に自信がなくても、護身術なら誰でも使える。特に弱者は狙われやすいので、ある程度身を守る方法を知っておかなければいけないと思う。今後県内各地で教室を開くので、ぜひ参加して」と話している。
 問い合わせは照尾さん(TEL922-6881)へ。SDトルネードのホームページはhttp://www.sdtornado.com
-ワンポイントレッスン-
突然後ろから抱きつかれたら
①背中を張り、両腕を跳ね上げると同時に尻を勢いよく突き出して相手を後ろに押す。
②空間ができたら、すかさず肘打ち。相手がひるんだすきに逃げる。
  

Posted by サンデー山口 at 00:00Comments(0)ニュース

2005年01月28日

スギ花粉、平年の2倍



 今年は、全国的に花粉症が猛威を振るうといわれている。昨年夏の記録的な猛暑の影響などで、スギ花粉の飛散数が例年をはるかに上回ることが予想されるためだ。実際、県内では今月1日に周南市熊毛で飛散を初観測。15日には、県医師会が飛散開始を宣言するなど、いずれも例年より早い出足。飛散数も過去10年間の平均に対し2倍以上となる見込みで、花粉症に対する予防や治療など、早めの対策を呼びかけている。

 スギ花粉を蓄える雄花の分化は、前年夏の気象条件で決まる。気温が高く、日照時間が長く、降水量が少ないほど雄花が多くなり、翌年のスギ花粉の飛散数が増える。
 04年の夏は猛暑だったため、雄花の分化には非常に有利な条件だった。さらに、昨年の飛散数(県医師会花粉情報システムによる)が、1平方メートルあたり260個と、94年に次いで過去2番目に少なかったことも、今年の飛散数が増える一因となっている。
 同会が昨年11月にスギの木を観察したところ、雄花の多い木が多かった反面、今シーズンは例年より雄花の少ない木もあった。そのため、平均飛散総数の予測値は、1平方メートルあたり3千個とした。しかし、着花率の低いものを例外と考えた場合の予測値は4千個前後で、01年(3840個)を上回り、過去最高の95年(5520個)に次ぐ飛散数と予想。これは、平年の約2倍の数字だ。
 それを裏付けるように、今月1日には早くも熊毛でスギ花粉の飛散を観測。15日・16日には2日続けて1平方メートルあたり1個以上を確認したため、飛散開始を宣言。例年より半月から1カ月早い宣言となった。ピークは2月下旬から3月にかけてとみられ、花粉症の人にとっては、長く辛いシーズンとなりそうだ。
 一方、ヒノキも昨年11 月時点で、はっきりと花芽が確認できる木が多く、これまでで最も多く早く成熟しているという。ヒノキ科花粉の最多値は01年の1950個だが、今年はそれを上回ると予測される。昨年秋は、台風18号の塩害によって、イネ科やキク科の花粉はほとんど飛散しなかったが、スギ・ヒノキは一部に倒木もあったものの、雑草ほどの影響はないと考えられる。
 花粉に対する対策は①外出時は帽子やメガネ、マスクを着用する②帰宅時には衣服や頭髪についている花粉を十分に払いのけ、手や顔など、露出した部分を洗う③洗濯物や布団はできるだけ花粉がつきにくい場所(屋内など)で干し、取り込む際は花粉を十分に払いのける④薬の内服や点鼻・点眼などの治療を早めに始める──など。同会では「とにかく早めの対応が肝心。症状が重くなる前に医師に相談を」と呼びかけている。
  

Posted by サンデー山口 at 00:00Comments(0)ニュース

2005年01月28日

露山堂(山口市香山町)



 文久3(1863)年、幕末の政情により、藩庁を萩から山口に移した中の一つの茶室で、敬親公らが王政復古の密議をした場である。明治24(1891)年、品川弥二郎が修復して現在地に移設したといわれる。わが国最初の軍歌といわれる「トコトンヤレ節」は品川の作詞で作曲は大村益次郎といわれる。

幕軍追討の軍歌は、昔に聞いた記憶があり懐かしいリズムである。
(マミヤRZ6×7 50ミリ F8 1/30秒)  

Posted by サンデー山口 at 00:00Comments(0)山口周辺

2005年01月26日

平川小・石川佳純ちゃん 全日本選手権 史上2人目の小学生勝利



 日本卓球界に11歳のニューヒロインが誕生した。平川小6年の石川佳純ちゃん(山口ジュニアクラブ)。今月中旬、東京体育館で開かれた「全日本卓球選手権」女子シングルス一般の部に今大会最年少で初出場し、年上の強豪相手に粘りのプレーで応戦。〝愛ちゃん〟こと福原愛選手(ミキハウスJSC)以来2人目となる小学生白星を挙げ、3回戦まで進出した。149㌢、メガネをかけたまだあどけなさの残る少女の目標は「オリンピック出場」。この大きな目標に向け、佳純ちゃんは今春から親元を離れ大阪での新生活をスタートさせる。

 全日本選手権女子シングルス一般の部は、オリンピック選手ら日本トッププレイヤーもエントリーし、卓球女子日本一を決める部門。昨年9月、全日本選手権ホープスの部(小学生以下)でチャンピオンになった佳純ちゃんにとっても強敵ぞろいだったが、1回戦では高校生を3-0のストレート、2回戦では大学生を3-2で破った。一般の部での小学生勝利は福原選手以来の偉業とあってマスコミも「愛ちゃん2世出現」と大騒ぎ。3回戦では実業団選手のテクニックに対応できず1-3で敗退したが、試合後多くの報道陣を前に「ここまで勝てたから悔しくはない」と笑顔で答え、物おじしない一面も見せた。
 佳純ちゃんが卓球を始めたのは小学1年生の時。父・公久さんと母・久美さんに、近所で行われている白石卓球クラブの練習に連れて行かれたのがきっかけだった。最初は遊び半分だったが、数カ月後に迎えた7歳の誕生日、両親から卓球のユニホームをプレゼントされたのをきっかけに「本気でやってみたい」という気持ちが芽生えた。元実業団選手だった久美さんも「好きなら一緒にがんばろう」とマンツーマンでの指導を開始。佳純ちゃんの非凡な卓球センスは久美さんの想像以上で、3カ月後の全日本選手権バンビの部(小学2年生以下)県予選を2位通過し、本選でもベスト64に入った。
 3年生の時、平川に越して練習環境も充実した。自宅1階に卓球場を完備し、久美さんが若手選手を育成する「山口ジュニアクラブ」を設立。それからは好きな時間に毎日練習ができるようになった。さらに、土日は毎週のように各地で開かれる大会に参加し、大人相手に実戦経験を積んでいった。
 現在も毎日約3時間、自宅の卓球場で汗を流すが、練習内容は他のクラブ員たちと一緒。佳純ちゃんの強さについて久美さんは「サウスポーということがまず一つ。そして、競った時に最後まで諦めない気持ちを持っていること」と分析する。
 小学生以下の日本代表強化選手にも選ばれている佳純ちゃん。4月には、卓球の名門・四天王寺羽曳丘中学校(大阪)に進学する。初めての寮生活になるが、「不安はない。練習をいっぱいして、強くなりたい」ときっぱり。オリンピック出場という大きな目標に挑む。
  

Posted by サンデー山口 at 00:00Comments(0)ニュース

2005年01月26日

夕暮れの町

 まだまだと思って友人と喫茶店で話し込んでいて、じゃ又ね、と言って扉を開けて一歩出てみたら、なんということ、とっぷりと暮れていた。 急いで循環バスに乗り、過ぎて行く窓の外を見た。横を走っている乗用車には、1人の50歳くらいの男性が乗っていた。助手席にはカバンが置いてある。勤めを終え帰宅途中なのかしら。彼を待っている人はいるのだろうか。背をかがめ、ハンドルを抱え込むようにしている男を見ているうちに、かたつむりのように車を背負っているような気がして可笑しかった。
 ネオンに照らされたパチンコ屋と焼肉屋の看板がやたら目につく。台湾の人に、「パチンコ屋さんはあるの」と聞いたことがある。返事は「2軒くらいある。私は日本でパチンコを覚えて中毒になり、台湾でやってすごく負けた」と言っていたことを思いだした。焼き肉屋の前でバスが停車した。香辛料の複雑な匂いが入ってきた。この焼肉店で貰った割引券が今月までだったのを思い出し、揺れる中で財布を出して期日を確かめた。行くチャンスはないので破った。
 小学3年生くらいの女の子がランドセルをしょって歩いている。早くお帰り、お母さんが心配しているわよ。人さらいがこないうちに走ってお帰り、心の中で叫んだ。女の子の白いズックを目でいつまでも追った。
 霊柩車が行く。見知らぬ人よ、どうぞあの世でゆっくりお過ごし下さい、と手を合わせ頭を下げた。私はあんな豪華な霊柩車に乗れる立派な死体になれるだろうかと心配した。  

Posted by サンデー山口 at 00:00Comments(0)おんなの目

2005年01月23日

子育て支援は 行政+企業で



 山口市は、今年3月までに策定する「次世代育成支援行動計画」の素案をまとめ、計画に対する意見募集「パブリックコメント」を行っている。少子化対策に官民一体で取り組む2014年までの時限立法「次世代育成支援法」を受けての取り組み。同法では、「子育て」を「次代を担う人づくり」と認識し、育児支援の具体策を盛り込んだ行動計画の策定を地方自治体と企業に義務付けている。しかし厳しい経済状況の中で、企業がどれだけ実効性のある計画を作り、効果が出せるのかは難しいところだ。

 市の行動計画の作成にあたっては、専門家や市民代表らでつくる次世代育成支援対策協議会によって、働く親だけでなく専業主婦も含めた全ての子育て家庭が対象となるよう、家庭や社会の役割、教育、医療、安全など多角的な支援が検討された。中でも重点施策に位置付けられたのは、市民との協働による交流の場の拡大と保育園待機児童ゼロ作戦の推進。
 交流の場の拡大は、自治会単位での「地域型つどいの広場」や育児サービスを総合的に実施・調整する「子育て総合支援センター」を新設すること、それらの施設と行政、学校、保育園などをつなぐネットワークづくりの他、預かりサービスや派遣型サービスの充実などが主な内容。待機児童ゼロ作戦では、通常保育事業の定員を1650人(現状1530人)、延長保育実施保育所を12カ所(同11カ所)、休日保育を2カ所(同1カ所)、乳幼児健康支援一時預かり施設を3カ所(同2カ所)、留守家庭児童学級を22カ所(同20カ所)に増やす。

市民の声を募集
 市は計画策定を前に素案を公開。31日(月)まで住民意見を募る。閲覧場所は、市役所1階の市政情報コーナーと各出張所、大殿・白石・湯田公民館、市ホームページ(http://www.city.yamaguchi.yamaguchi.jp/jido/public/index.html)。寄せられた意見は可能な限り計画に取り入れるとともに、市の考えを示した上で後日公開する。意見の様式は自由で、住所、氏名を記入して、市児童家庭課(〒753-8650 山口市亀山町2-1、TEL083-934-2792,934-2648 jido@city.yamaguchi.yamaguchi.jp)に郵便、ファクス、Eメールのいずれかの方法で提出する。

企業はまだまだ重い腰
 山口労働局によると、計画を義務付けられている社員301人以上の県内事業所は約100社。届け出は現在0件で、まだ社内の現状を把握している段階と推測している。一方、努力義務に留まっている300人以下の企業は「業種や社員数などの条件もあり、中小企業にとっては難しいところ。しかし、育児に対する理解の姿勢は大事」(山口商工会議所)。育児休業が実際に利用されている社員140人の市内建設会社は「労働局の説明会に参加した上で検討を始め、整備に努めたい」と話していた。
 では、3歳に満たない子を養育していれば男女や職場の規模を問わず休業できる「育児休業制度」の現状はどうなのだろうか。育児休業の取得率は、全国で女性64・0%、男性0・33%(02年度)、市内では女性約20・5%、男性約0・9%(03年度)。制度自体は整ってきているものの、それを利用しやすい環境や雰囲気づくりはまだまだといったところ。昨年1月から育休を取っている市内の地方公務員の男性(40)は「職場の理解があったからこそ踏み切ることができた。違う職場であればどうだったか…。社会全体の育児に対する理解が進むことを願っている」と話す。

次世代育成支援法
 仕事と子育てを両立できるよう、地方自治体と従業員301人以上の企業に対し、子育てしやすい環境を整備する行動計画の策定を05年度から義務づけるもの(300人以下の企業は努力義務)。これまで手付かずだった「働き方の見直し」に正面から対応したのが大きな特徴だ。策定にあたっては、厚生労働省が育児休業取得率の男女別目標値設定や子育て中の残業時間縮減、看護休暇制度、短時間勤務制度の導入といったガイドラインを提示。目標達成企業には認定マークの表示が許される。
  

Posted by サンデー山口 at 00:00Comments(0)ニュース

2005年01月23日

札の辻・21

 町へ行く郵便車らし
 雪原の果てに小さく
 赤い色動く
 新聞の投稿歌壇にあった雪国の風景らしい歌である。
 寒の入り以後きびしい寒さがつづいた。西中国山地は例年より雪が多く、阿東盆地でも津和野までには雪景色の残る集落が目立った。その残雪の道に野仏や石地蔵が立っていて、お地蔵さんのつける赤い前垂れも雪の中で印象的である。
 田の神を祀る祠や野仏は農村の持っている原風景だと思う。
 雪の中でいまひとつあざやかさを見せるのは麦のみどり色である。麦は寒さにも負けず、ぬりつぶされた銀世界の中で力強くいのちの芽を伸ばしてゆく。日本民族が主食としてきた五穀のうちの代表的なもので、原産は西部アジア地方で現在地球的に最も注目をあつめるイラク、イランに自生するという。
 日本へは200年から300年頃に朝鮮半島を経由して渡来し、弥生遺跡から種子が出土している。平安末期から鎌倉期にかけては畑ばかりでなく水田にも植え付ける2毛作で全国的にひろがり江戸時代には、東海道53次の丸子宿で麦めしに山いもをかけた麦とろが登場し現在でも人気が高い。
 麦といえば第二次大戦中に発表した「麦と兵隊」で国民的人気を博した作家火野葦平がある。火野は早稲田大学に在学中から文学活動に入り、日中事変には兵士として召集され、陣中での麦と兵隊、土と兵隊、花と兵隊の兵隊三部作がある。
 彼は1960(昭和35)年寒中の1月24日に自ら命を絶った。 
         (鱧)  

Posted by サンデー山口 at 00:00Comments(0)札の辻

2005年01月22日

国際活動フェスティバル"世界を知ろう"



 県国際交流協会創立15周年記念事業「国際活動フェスティバル2005“世界を知ろう”見る! 聞く! 食べる!」が、あす23日午前10時から吉敷の県総合保健会館で開かれる。約40の民間国際活動団体が参加し、世界各国の音楽や舞踊、食文化などを紹介。民族衣装の試着体験や世界の雑貨販売、フリーマーケット、クイズラリーなど、楽しい企画が盛りだくさんだ。入場無料。

 県国際交流協会は、90年に設立。以来、山口県における国際化の推進を目的に、様々な活動を行ってきた。今回、創立15周年を記念し、「世界の国々をもっと身近に感じてもらおう」と、民間国際活動団体らの協力のもと記念事業を開催する。

国際情勢講演会
 2階多目的ホールでは、午前10時からの式典後、国際情勢講演会を実施。「国際情勢と地域の国際化・NGO活動」をテーマに、特命全権大使アフガニスタン国駐在の駒野欽一氏が話す。
音楽・舞踊
 午後0時半からは、同ホールで「世界の音楽・舞踊文化」が開かれる。県内外で活動する個人団体8組が出演。世界各地の伝統音楽・舞踊を披露する。内容は次の通り。
 西アフリカ・ジェンベ(出演者=KI☆KANLA☆WAAI)▽韓国・カヤグム(ミィンドゥレ会)▽アンデス地方・フォルクローレ(ロス・コイジス&アルコイリス)▽中国・京劇(甘龍珠)▽インドネシア・バリ島のガムラン(山口バリガムランの会)▽西アフリカ・アフリカンパーカッション(AYA)▽韓国・長鼓太鼓(高寿英 韓国伝統文化教室)▽スペイン・フラメンコ(イシドロ・バルガス フラメンコスタジオ)
食文化
 2階第1研修室及び、1階看護指導室は、様々な国の料理が楽しめる「世界の食文化コーナー」。イギリス、台湾、ロシア、スペイン料理が試食できる(正午~午後0時半)ほか、アメリカのBLTサンド、メキシコのソフトタコス&トルティーヤチップス、トルコのシシケバブ&ピラフ(各500円)も販売される(各限定100食、正午~午後1時)。世界のビールやワイン、餃子などの食品販売ブースや世界6カ国のお茶試飲コーナーも設置される。

展示・体験型企画
 「世界体験コーナー」は、1階及び2階第1研修室。韓国、中国、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、パレスチナ、ケニア、イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリアといった各国の教育教材や生活用品の展示、雑貨の販売などが行われる。また、世界の民族衣装50点の試着・記念撮影体験や、フラメンコのワークショップ(午後3時~)、アフリカ太鼓及びアンデスのケーナづくりも楽しめる。
 この他、会場内には留学生支援のためのフリーマーケットや各国際活動団体の活動紹介展示コーナー、子どもを対象にしたクイズラリー(午前11時、午後1時スタート)などもある。
 同協会は「会場には、スマトラ沖地震の募金箱も設置する。フェスティバルに参加してくれた人が世界に目を向け、何かの活動を始めるきっかけになってくれればうれしい」と話している。
  

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