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2002年06月23日

札の辻・21

 変化に富む日本の四季は降る雨もまたいろいろである。東南アジアの米作地帯は5月下旬から遅速はあるがモンスーンに入り、わが国では梅雨入り、梅雨寒、梅雨湿り、長梅雨など雨期に関わる言葉も多い。
 この梅雨時期に咲く花がある。
 アヤメ、アジサイ、ザクロ、クチナシ等と多彩だ。
 アヤメはハナショウブやカキツバタと同じアヤメ科で、ハナショウブはノハナショウブが原種、葉の中筋がはっきり浮き出している。アヤメは中筋が目立たない程度だが、カキツバタは全く無い。水郷で知られる茨城県の潮来では「音頭と踊り」でアヤメのしおらしさを表現しているが、「いずれ菖蒲か杜若」という言葉もある。由来は源三位 頼正が武功により朝廷から美女を賜るとき、選び悩んで詠んだ和歌からきたともいわれている。
 梅雨時期に咲くアジサイも花期は長い。花の色も白、うす緑、青、紫、淡紅色などまさしく七変化する。牧野植物学博士によれば日本特有の植物で、野生にはヤマアジサイ、ガクウツキがあるという。日本の動植物を世界に紹介した幕末のオランダ人シーボルトは、長崎に在留中の愛人であった「お滝さん」の名を偲び、アジサイの学名を「オタクサ」としたことは有名。
 多い雨で色濃くなった青葉の中に、鮮やかな深紅の花をつけるのはザクロである。「和名抄」によれば923年頃に中国から渡来したもので、中国では果 樹花木として栽培されている。

 萬緑叢中紅一点

 宋の詩人王安石が石榴の葉の緑と花の紅を詠った詩で、男性に伍する女性をたとえる紅一点の語源となった。雨に咲く花には女性とのゆかりが深い。 (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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