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2002年09月29日

札の辻・21

 中秋の名月は旧暦の8月十五夜の月である。ことしは9月21日が新暦の満月であった。
 旧暦は秋分が8月にくるように調節されていたから、名月の日付は新暦では大体9月9日から10月8日の間となる。
 中秋の名月は中国伝来の風習だが、英国でも古来ハーヴェスト・ムーン(収穫の月)という。
 日本では中国にならってさまざまな月の文化が生まれてきたが、古事記や万葉集をはじめ古今集などにも古くから月に寄せる歌が多い。

 月みればちぢにものこそ悲しけれ
 わが身ひとつの秋にはあらねど(古今集)

 しかし、十五夜に名月の字を当てたのは室町時代からで、源平盛衰記に「今宵は名を得たる月なり」とあり、江戸時代の俳人許六は「名月は八月十五日一夜なり、明月は四季に通 ず」と区別している。
 また月に関わる行事と生活伝承の上から、満月の前後を表現する言葉も生まれてきた。まず旧暦8月の2日から7、8日頃までの月を夕月夜と呼び、14日の月は待宵とした。そして満月の次から十六夜、立待、居待、寝待、更待とやせてゆく月に名残をつなぐ。
 「月日は百代の過客にして行きかふ年も又旅人なり」と奥の細道へ向かった芭蕉に次の句がある。

 名月や北国日和さだめなきと。
 わが山頭火には
 酔ひざめのどこかに月がある
 蟋蟀と寝たか。
(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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