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2002年12月01日

札の辻・21

 サイカチ並木が葉の落ちた梢を冬空に高く伸ばし、11月中旬のソウルは凍てつく寒さの中にあった。枯葉の舞う街筋を白菜を満載した軽トラックが走り、鋪道の中ほどまで屋台を広げた八百屋の店先には、赤いトウガラシが山積みされて、いま韓国全土はキムチ漬の仕込み真最中なのだ。
 南北を問わず朝鮮半島の初冬の風物詩は「キムヂャン」と呼ばれるキムチづくりである。
 朝鮮半島のキムチの歴史は、遠く1160年代の高麗時代に、野菜を塩漬にして保存するということからはじまり、味の良いキムチが生まれるのは、日本からトウガラシが伝来し、食生活になじむようになってからだと、鄭大聲の著「食文化の中の日本と朝鮮」に書かれている。
 トウガラシはコロンブスによって、原産地の南米ボリビア地方からヨーロッパに伝わり、1542年にはポルトガル人が日本に持ちこみ、そして対馬経由で朝鮮に渡った。
 キムチ文化の首都ソウルに着いた日、日本人にも人気のあるレストランで参鶏湯と、いろいろなキムチを並べ夕食をとる。サムゲタンとはニワトリ1羽の内臓を抜いた中に、もち米、ナツメ、クリ、ニンニクそれに朝鮮人参を詰めて土鍋で煮つめたスープである。オンドルの部屋でキムチ汗をかいたあと、ソウル観光の目玉 のひとつ東大門市場へ向かう。ここは総合市場、平和市場、興仁市場など新旧商店街密集地で、数万人の従業員と数10万人の客で夜明けまで賑わう。これまでに訪れた時より格別 に活気に満ちていて若者たちが多い。銀漢凍る北斗七星の街にキムチパワーが燃える。       (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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