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2003年03月30日

札の辻・21

 春さん蛸のぶつ切りをくれえ
それも塩でくれえ
酒はあついのがよい

これは井伏鱒二のめずらしい詩の一節である。
彼岸の一夕、友人と湯田の板前割烹で、生ダコの刺身で一杯やりながら、店の主人とタコ談議となり、山口県のタコはうまいのだという結論となった。
日本人はタコ好きで、食べるだけでなく伝説も多く、愛知県の日間賀島と石川県の能登島では、春秋2回の蛸祭りが行われることが、柳田国男編「海村生活の研究」に紹介されており、また眼病の仏とされる蛸薬師は、京都や東京目黒のものが有名だが、千葉、兵庫、岩手などにもある。
日本のタコ消費量は世界一で、年間15万トンといわれ、国内ものだけでは不足で、アフリカのモールタニア沖から大半は輸入されている。
 日本沿岸でタコ漁の盛んな区域は瀬戸内海一帯が多く、そのうち柳井市平郡島のタコ壺漁は古くから有名で、主な消費先は広島となっている。
 山口市で食べるタコは、野島、竹島周辺や萩、仙崎の漁場からくる。
 刺身、タコしゃぶ、タコ天、酢ダコ、さくら煮、唐揚げ、ぬた、イボの吸物、タコめしと足8本では数えられぬほどタコ料理は多く、代表的な郷土料理である。
 日本人だけでなく、紺碧のエーゲ海やイオニア海で獲れるタコを、ギリシャ人やイタリア人は、タコサラダやタコピザにしてワインで食べる。

 置去りの蛸壺ひとつ
 春の潮
(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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