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2003年07月27日

札の辻・21

 梅 雨
 午前五時
 わずかに瑠璃色の
 空がのぞいたが
 厚く重い雲は
 ふたたび瞼を閉じ
 篠つく雨足が
 地表を叩きはじめた。
 蚯蚓は
 やがて訪れる乾いた
 炎天に備えて
 ゆったりと泥風呂に
 身をくねらせる。
 枇杷の葉裏にひそむ
 青蛙は
 少し声帯をふるわせて
 ウインクをした。         鱧
 河川敷の青アシを青畳にして奔流する仁保川の川音を聞いていたら、このような詩ができた。
 ことしの梅雨は、年間に6千数百トンという日本列島の降雨量の大半をかせぎ、クライモグラフには、長くむし暑い気温の曲線が記録されたことだろう。
 うねりを見せて流れていた水が引きはじめると、河岸にひれ伏していたネムの木やネコヤナギが立ち上がり、河面にトンボの群れが帰ってきた。
 2002年の8月半ば、ヨーロッパやロシアが集中豪雨に襲われ、河川の氾濫で多くの死傷者を出し、チェコの首都プラハでは7万人が避難した。そのヨーロッパでは現在、地球温暖化対策と河川管理を、世紀の反省施策として真剣に取り組んでいる。
 「川と水はみんなのもの」を合言葉に、眺め、遊び、魚を獲ってくらし、田園に水を引き、川舟で荷物を運んだことを思い、開発という名に奪われた川の自由を取り戻し、川筋を守る治水を考えよう。峡谷、湿原、干潟のもつ生態系が自己回復できるために  というものだ。唄がある「川は流れる」と。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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