2003年11月16日
札の辻・21
日本列島が北から南へ秋の色に染まった。
山口盆地でも鳳翩連峰の稜線から紅葉前線が降りて、パークロードの並木はすでに落葉期である。ケヤキやコナラの枯れ葉が風に吹かれ軽い音を立てながら歩道を走る。
全山全渓谷の雄大なスケールで見せる日本の紅葉の美しさは、標高の格差、多種多様な樹木の複雑性において世界に比類がないといわれている。カエデ、ハゼ、ウルシ、ナナカマド、ブナ、トチ、ケヤキ、ナラと紅葉するものには広葉樹が多い。
ヨーロッパや中国大陸には樹種が少なく、カラマツ林やカンバ林が黄金色の輝きを見せるも単彩である。
謡曲「紅葉狩」があるように、古くは万葉人の心象にも映じた紅葉への感覚は、平安・室町にと受けつがれ、屏風絵や小袖の模様にもなった。
京都をはじめとし紅葉の名所は各地にあるが、紅・黄を織りまぜる自然林のさまざまな彩りには魅力がある。
山口近辺では、少し荒れてはいるが旭村の明木から佐々並へ通じる旧道と、板堂峠を六軒茶屋跡まで、いわゆる旧萩往還の晩秋の道を辿るのも悪くない。明治初年、萩城下で巡業を終えた江戸大相撲一行の帰途、明木村で急逝した行司木村某の墓のある一升谷あたりからは、ヤマモミジ、ニシキギ、ツタウルシなどの色づきが目立ち、石畳の残る道筋に草紅葉がつづく。その紅葉の樹林にはシバ栗や山ブドウが実り、これを求める野鳥の声がにぎやかである。
比較的に温度の高い年には、急な冷えこみがあると紅葉の色があざやかだとか、しかし間もなく木枯である。(鱧)
山口盆地でも鳳翩連峰の稜線から紅葉前線が降りて、パークロードの並木はすでに落葉期である。ケヤキやコナラの枯れ葉が風に吹かれ軽い音を立てながら歩道を走る。
全山全渓谷の雄大なスケールで見せる日本の紅葉の美しさは、標高の格差、多種多様な樹木の複雑性において世界に比類がないといわれている。カエデ、ハゼ、ウルシ、ナナカマド、ブナ、トチ、ケヤキ、ナラと紅葉するものには広葉樹が多い。
ヨーロッパや中国大陸には樹種が少なく、カラマツ林やカンバ林が黄金色の輝きを見せるも単彩である。
謡曲「紅葉狩」があるように、古くは万葉人の心象にも映じた紅葉への感覚は、平安・室町にと受けつがれ、屏風絵や小袖の模様にもなった。
京都をはじめとし紅葉の名所は各地にあるが、紅・黄を織りまぜる自然林のさまざまな彩りには魅力がある。
山口近辺では、少し荒れてはいるが旭村の明木から佐々並へ通じる旧道と、板堂峠を六軒茶屋跡まで、いわゆる旧萩往還の晩秋の道を辿るのも悪くない。明治初年、萩城下で巡業を終えた江戸大相撲一行の帰途、明木村で急逝した行司木村某の墓のある一升谷あたりからは、ヤマモミジ、ニシキギ、ツタウルシなどの色づきが目立ち、石畳の残る道筋に草紅葉がつづく。その紅葉の樹林にはシバ栗や山ブドウが実り、これを求める野鳥の声がにぎやかである。
比較的に温度の高い年には、急な冷えこみがあると紅葉の色があざやかだとか、しかし間もなく木枯である。(鱧)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
│札の辻