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2004年02月29日

札の辻・21

 2月12日は司馬遼太郎の命日である。東京日比谷公会堂で開催された「菜の花忌」に出席した。
 ステージには司馬氏の愛した菜の花が3千本も飾られ、黄一色の中で「変革の時代の人々・幕末維新と21世紀」と題したシンポジウムが、NHKの古屋和雄アナの司会で始まった。
 パネラーは河合隼雄(文化庁長官)、井上ひさし(作家)、松本健一(評論家)、森まゆみ(作家)の諸氏である。
 幕末維新激動の時代の群像にスポットを当てた司馬作品のうち、竜馬がゆく、燃えよ剣、十一番目の志士などから、現代の変革期を対象とした各氏の意見を抜粋する。
 河合氏は「花神」の大村益次郎の動きに、現代にも通じる合理性を見出すことができると話し、井上氏は、現代はどこから来ているか、歴史を古くさい形骸と見ないで、先達が歩いて来た道程と考えよう、挫折もあれば栄光もあった。新時代は新感覚だけでという姿勢は殆ど失敗している。古いものを見捨てることなく、未来へつなぐべきだと思うと。
 松本氏は、いま全国各地で都市づくりが進められているが「天国はいらない、ふるさとが欲しい」という古い言葉のあることを大切にしたいと。
 森氏は司馬文学の素晴らしさは、土、水、木の自然が見つめられていることだ。彰義隊と上野の森には都民の郷愁があるのだと語る。さらに河合氏は、京都や東京が日本文化の象徴ではない。地方が築いた歴史文化の集大成である。それを書き起こしたのが「街道をゆく」であると結んだ。
 「菜の花の沖」が見えてくるようだった。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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