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2004年05月26日

旅に出よう

 ”たとえば饅頭が一個のった皿と二個のった皿を出されても、幼すぎればなんのことか解らない。ある程度成長してくると迷わずに二個のったほうを選ぶようになるが、これを心理学では「物心がついた」と規定している。自己の誕生である。しばらくすると遠慮することを覚え、二個の皿に伸ばす手に迷いが生まれてくるが、それを「智慧づく」とか「分別がつく」というのである”。(玄侑宗久著・禅的生活)
「幼子の次第しだいに智慧づきて、仏に遠くなるぞ悲しき」(古歌)
 うーん、なるほど。分別がつくということは、自己を規制する。自己を規制する時、悲しみと喜びがある。分別がつくと、人とコミュニケーションがとれるようになる。そして、そこから複雑な人間関係が生まれてくる。仏とはどんどん遠くなることが多い、と禅を知らない私は古歌をそう考える。
 ”不思議だが、人間というものは、豊かさの中で破滅への準備をするものらしい。豊かさの中で、人はそれを失うまいとして、足をすべらせて破綻へといたる”(橋本治著・二十世紀)
 先日テレビで、世界中を単車一つで旅をしてきた青年が話をしていた。「ウラジォストックから船で日本に着いた時、日本が未来都市に見えた。食べる物がいたる所にある。水もお湯もでる。こんな生活ができるのは、世界でもほんの少しの人だ。なんでこれが不況なんだ。日本人は狂っている」。私達は狂っているのか? 
 どの本にこの解決策が記されているのだろうか。歴史書か、哲学、詩集、宗教書、写真集…。迷える私は、また本の旅に出なければならない。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
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