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店長情報

2004年07月25日

札の辻・21

 先日、地元のテレビ局が光市の室積漁港からハモ料理を全国に中継していた。
 ハモは瀬戸内海から九州にかけて暖海性の海域に生息する。ウナギよりも大きく体長は2㍍にも達し、鋭い歯をもち噛みつきやすく活力のある魚で、好んでカニ、イカ、タコ、エビ、貝類などを捕食し、どう猛な顔つきをしている。生命力が旺盛なので、江戸時代には大阪湾で獲れたハモが内陸部の京都まで52㌔の道を運ばれて料理されるようになった。
 ハモは小骨が多く「ハモの骨切り」と呼ばれるほどで、特別な骨切り包丁で3.8㌢(一寸)の身に24もの刃筋を入れる料理人もあるとか。室積漁協の婦人も見事な包丁さばきを見せていた。
 昔から京都の祇園祭にはアユと並んでハモが夏料理の主役だが、大阪でも愛染祭、住吉祭など梅雨あけに集中する祭りには、梅雨ハモといわれるシュンのハモとタコが庶民の味として喜ばれる。
 読売新聞の編集局長をした作家上司小剣(かみ つかさ しょう けん)に、有名な「鱧(ハモ)の皮」という小説がある。大阪の仕出し料理屋を舞台にしたもので、家出した道楽亭主からの手紙に『鱧の皮を細う切って二杯酢にして、ひと晩漬けておくと温飯(ぬく めし)にのせて、ちょっといけるさかいな』とあって本妻の心がゆれる。
 周防灘のハモにも人気があり、山口県から東京・大阪の市場へも送られている。山口市内の料理店では今の時期どこでもハモ料理が食べられる。照焼、湯引き、洗い、ハモちりと多彩だ。
 湯田には水槽に活(い)かしてハモを料理する店もある。ハモは硬直すると骨切りをこばむ。 (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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