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2004年08月08日

札の辻・21

 山梨県の八ケ岳山麓に住む元アルピニストの友人から、この夏も桃が届いた。副信が添えられ、
 「猛暑が続きます。わが住居の位置は海抜700メートルですが、例年にない暑さで雨も降らず風もなく、周囲の畑は砂漠状になり、庭先にまで鹿の群れが出没するため、作物の被害が続出しスイカやカボチャも全滅です。だから我が家の桃は不出来なので昨年「シルクロード駆け歩き」で植村直己冒険賞を受賞した中山嘉太郎君の一宮の実家の桃にしました。八ケ岳高原の夏雲を連想しながら味わって下さい」とあった。
 彼がまだ東京テレビ局でネットワーク局長をしているとき、一緒に中央線経由で2度山梨へ会議で行ったことがある。
 最初は4月末だった。甲斐路の鉄道沿線の山々にはヤマザクラが咲き、民家の庭先にウメやレンギョウが盛りで、遅い春が幕を開けたばかりだった。
 勝沼、岩崎、藤井、一宮など人の姓のような地名がつづく甲府まで、扇状形になった山裾を埋めるように、ブドウ園と桃の林で、桃色の霞のかかった丘の上から、桃色の風が吹いてくる気分になる。
 2度目は8月末で新秋の風が吹きはじめた富士吉田市であった。
 河口湖の湖上祭が終わればすぐ立秋である。宿泊した河口湖畔のホテルを出て散策すると、赤い溶岩の肌を全身にあらわした裏富士へつづく道にナデシコ、キキョウなど、すでに秋の花が咲いていたことを思い出す。
 海抜700メートルといえば鳳翩山の山頂とほぼ同じである。エルニーニョ現象は列島の屋根まで焼いた。       (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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