2004年09月19日
旧制山高が85周年大会
旧制山口高等学校開校 85周年記念大会が、10月17日に県立山口高等学校体育館および記念館(旧講堂)で開かれ、全国各地から同窓生など約500人が集まる。前日の16日(土)午後1時半からは、映画監督・山田洋次氏の講演と特別上映会を、一般に公開して開催。記念大会では、記念式典や記念コンパのほか、記念写真展や期別コンパを実施するほか、翌18日には記念エクスカーション(小旅行)やゴルフコンペも予定されている。
旧制山高開校85周年の記念行事として、10月16 日(土)午後1時半から6時まで、大手町の県教育会館で映画監督・山田洋次氏の講演と「たそがれ清兵衛」の特別上映会が開かれる。
山田監督は、1931(昭和6)年大阪府豊中市生まれ。少年期を旧・満州で過ごし、旧制山高を修了。54年に東京大学法学部を卒業して松竹に入社。61年に「二階の他人」で監督デビュー。69年には、「男はつらいよ」シリーズ第一作を公開。日本中の人々から愛され続けた同シリーズは96年までに48作が製作され、日本映画界の金字塔となっている。そのほかにも、第1回日本アカデミー賞監督賞ほか5部門受賞の「幸福の黄色いハンカチ」や「遥かなる山の呼び声」、松竹・大船撮影所50周年記念映画「キネマの天地」、第15回日本アカデミー賞作品賞ほか4部門受賞の「息子」など数え切れないほどの代表作がある。また、96年には紫綬褒章、02年には勲四等旭日章を受賞している。
当日は「映画と私」の題で講演。続いて、「たそがれ清兵衛」を上映する。この映画は、藤沢周平原作による山田監督初の本格時代劇で、02年に公開。各映画賞を独占し「日本映画にまたひとつ名作が誕生した」と絶賛された作品。
入場は無料だが整理券が必要。整理券は、ちまきや1階受付、近江屋本店、コープどうもん店、山口観光コンベンション協会で配布している。17日には記念式典、コンパなど 旧制山口高等学校は、1886(明治19)年11 月に日本で三番目の高等中学校として開設。東京の第一高等中学校をはじめとする、いわゆる「ナンバースクール」ではなく「山口」の名を冠することで、山口県民のための高等教育機関としての性格を色濃く打ち出していた。同校の誕生によって、県民は県外に出ることなく、同校の予科(3年)、本科(2年)を経て帝国大学への進学が可能になった。その後、1894(明治27)年の学制改革で、山口高等中学校から山口高等学校と改称された。
しかし、明治30年頃から高等学校入学者の共通選抜制度が施行され、他府県からの入学者が急増。山口県子弟の授業料免除措置などを行ってきた防長教育会が経費負担に耐えられなくなったため、1905(明治38)年にいったん廃校となり、実業専門学校の山口高等商業学校に転換した。そして、廃校から14年後の 19(大正8)年、官立山口高等学校が現在の県立山口高校の場所に再興され、49(昭和24)年6月に学制改革で新制大学に移行するまでの30年間に、4600人余りの卒業生を輩出した。
同校同窓会である鴻南会は、これまでにパークロードにケヤキの並木を寄贈したり、一の坂川にかかる錦水橋への歌碑設置、山高内に残る旧講堂の改修などの記念事業を行っている。
85周年記念大会では、校歌斉唱や物故者への黙とうなど式典に続いて記念コンパを開催。祝宴歌や寮歌などを合唱して旧交を温める。さらに18日には、3コースに分かれての記念エクスカーションや記念ゴルフ大会も予定されている。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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