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2005年04月17日

札の辻・21

 冬来りなば春遠からじ--の言葉があるように、春ほど待ち遠しい季節はない。とくに今年は冬型の気圧配置がつづき、彼岸すぎに雪をみるなどいつまでも寒く、サクラの開花も例年より遅れて、中国の詩人王維の漢詩「花枝動かんと欲して春風寒し」の詩句どおりとなった。
 しかし春寒の気象の中で、ものの芽は大地を割って顔を出してくる。まだ土くれをかぶったまま疑問符?のように頭をもたげるワラビ、ゼンマイがあり、ツクシやフキノトウがある。
 4月1日の朝、友人が朝掘りのタケノコを持ってきてくれた。山村育ちのわが身にとってタケノコは眼に舌に春到来を実感させてくれる食材だ。まだ穂先だけ地上に出していたらしい土まみれを洗って、早速油揚げと共に含め煮とする。鉄砲焼、天ぷら、木の芽和えなどは、本格的に出はじめてからにし、まずは薄目の醤油味で季節感をたんのうした。
 遅咲きのサクラが3分ほどほころびはじめた頃、今度は別の友人からハタハタがどっさり届く。
 ハタハタ漁は秋田県が知られており、秋田名物は米と酒と、秋田美人にハタハタといわれるほどである。秋田の男鹿半島周辺では11月中旬から4月中旬までがハタハタ漁の最盛期となる。ところが最近では山陰沿岸が秋田をしのぐ漁場となり今回到来のハタハタも鳥取・境港に水揚げされたばかりで、黒いつぶらな眼が活きていた。
 アンコウと並んでハタハタも西日本海域の魚族となってきた。
 これから山菜取りの時季となり、春の味覚地図もひろがる。   (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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