サンデー山口

梅雨時期の観光客増を狙う

　来年の梅雨時期、五重塔とアジサイを背景に記念撮影はいかが？
　国宝・瑠璃光寺五重塔一帯に広がる香山公園で現在、「アジサイ広場」の整備工事が進められている。
　アジサイ広場の整備は、同公園内の園路整備事業の一環。公園には梅や桜、モミジなど、季節ごとに観光客らの目を楽しませる木々や草花が植えられているが、梅雨時期には特に見るものもなく、観光客減少の一因となっている。このため山口市は国などの補助を受け、事業費約３千万円をかけ、１月末から工事を行っている。
　広場は公園正面入口の東屋横にあった駐車場（市所有）と個人宅のスペース（約１２００平方㍍）に設置。園路は景観に配慮して御影石と透水性脱色アスファルトを使用、回遊性を持たせるため東屋側、瑠璃光寺本堂側、枕流亭側の３カ所に出入口を設ける。園の中央は芝生スペースで、園周りにはヤマザクラ、イロハモミジ、紅梅などを植樹する。
　メーンとなるアジサイは東屋側に約１２００本。石垣を組むことで奥行きを持たせ、アジサイの季節には色とりどりの花と五重塔をバックに記念撮影などが楽しめるよう設計している。
　工期は７月末まで。本年度中には枕流亭周辺の園路整備も行われ、供用開始はいずれも来年３月になる予定だ。
　市都市計画課は「１２００本のアジサイが花をつけると、見応えは十分だと思う。観光客だけでなく、市民も観賞や記念撮影に訪れる広場になればうれしい」と話している。