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2005年05月29日

第6回「日本生活情報紙協会エッセイコンテスト」

最優秀賞に静岡県の鈴木ふき江さん
サンデー山口賞は阿部佳美さん

 日本生活情報紙協会が実施した第6回「エッセイコンテスト」の審査結果が発表され、最優秀賞には「リビング静岡」に応募した静岡県の主婦・鈴木ふき江さんの作品が選ばれた。また、サンデー山口の応募の中から選出される「サンデー山口賞」は、大内御堀の主婦・阿部佳美さんに決まった。

 ㈱サンデー山口が加盟している日本生活情報紙協会(JAFNA)は、フリーペーパーが読者にどのように受け入れられているかを探るため、「生活情報紙と私の暮らし」をテーマにしたエッセイコンテストを毎年実施している。
 今年は全国42の加盟社中39社が参加、918点の作品が寄せられた。3段階にわたる審査の結果、最優秀賞(賞金10万円)は、静岡市の主婦・鈴木ふき江さん(61)の「『映画招待券プレゼント』に魅せられて」(応募媒体:静岡リビング社「リビング静岡」)が選ばれた。優秀賞(賞金5万円)は、千葉市の自由業・本間直也さん(62)の「『見たか、読んだか』生活情報紙」(地域新聞社「地域新聞」)と東京都町田市の障害児介助員・丸山和子さん(46)の「はじめの一歩」(サンケイリビング社「リビング新聞」)の2作品に決定。神奈川県茅ヶ崎市の無職・佐藤雄司さん(68)の「素敵なキッカケお待ちしています」(湘南よみうり新聞社「湘南よみうり」)には、審査委員長特別賞(賞金3万円)が贈られた。佳作(賞金2万円)は東京都世田谷区の主婦・山田史子さん(36)の「色の濃い生活」(サンケイリビング社「リビング新聞」)、広島市の非常勤講師・岡野賢吾さん(67)の「定年ショックの救世主」(広島リビング新聞社「リビングひろしま」)、山口県周東町の会社員・沼川宏さん(30)の「後味よかった不用品整理」(防長新聞社「防長新聞サンデーネット」)の3作品だった。
 今回、サンデー山口への応募作品は35点(昨年33点)。その中からの「サンデー山口賞」(図書カード1万円分)は、大内御堀の主婦・阿部佳美さん(55)の「なんでもかんでも生活情報紙サンさま」に決まった。優秀賞とサンデー山口賞は2面に紹介しています。

最優秀作品
「映画招待券プレゼント」
     に魅せられて
静岡県 主婦 鈴木ふき江さん(61)

 2000年5月、還暦を目前にして私の踏ん張りは頂点に達し、重度の〝うつ病〟に陥ってしまった。止むを得ず職場を退職し、一日中閉じこもりの日々が半年余りも続いた。すべての社会生活から遮断され、来る日も来る日も苦しさに苛まれた。心も身体も鉛のように重くて動かない。そんな私に漸く少しずつ光明が差し込んできた頃であった。郵便受けに無造作に投げ入れられてあるフリーペーパーに心が動いた。読書をすることも手紙を書くこともできなかった私の眼と心に、微妙な変化を感じた。それは「映画招待券プレゼント」の応募記事であった。
 「ハガキに住所、氏名、年齢、職業、電話番号、近況をお書きください」
 映画の魅力もさることながら近況報告を無性に書きたい衝動に駆られた。元来、文章を書くことの好きな私に、主治医からは「手紙を書いてはいけません」と、強く止められていた。過度な神経を使うことは回復を遅らせるらしい。最高に苦しかった時は文字を見ることさえできない状態であった。だが、その小さな記事に引き寄せられ「書きたい!」と強烈に思った。医師の言葉も忘れ、それが〝うつ〟脱出のサインのように感じられ、記憶の中に鮮烈に残っている。
 文字に飢えていた私は、応募はがきの余白がないほどにびっしりとその当時の近況を綴った。そして何日かが過ぎ、私の元に「当選、おめでとうございます。」の返事が、一枚の映画招待券と共に送られてきた。今思えばごく普通のできごとである。けれど私が〝うつ〟から脱出できた、細い細い光を灯してくれたあのフリーペーパーの小さな記事。その小さな記事に救われたような気がした。
 大家族に嫁ぎ、3人の子育てから始まって、フルタイムで働き続け、毎日が戦争のような忙しさに明け暮れた35年間であった。当時は振り向きもしなかったフリーペーパーの存在が、私の一筋の光明となる切っ掛けを作ってくれたことは間違いない。それを機会に私の症状は日増しに回復に向かい始めた。乗り越えた後に人生観はすっかり変わり、自然に逆らわず、身をゆだねる術を教えられた。
 それ以来、郵便受けに無造作に入っている生活情報紙は私の身辺を彩ってくれる一つとなっている。丁寧に目を通し、少しでも生活を豊かにしてくれる記事は見逃さない。大切な切り抜きはいつも冷蔵庫のドアに所狭しと張り付ける。何気ないあの「映画招待券プレゼント」の記事が目に止まらなかったら私の回復は、遅れていたに違いない。感謝の気持ちを込めながら今日もフリーペーパーに隈なく目を通している私。読むこと、見ること、書くことの楽しさが、私を豊かにしてくれる。今日のフリーペーパーには映画「北の零年」の公募記事が載っている。「思い立ったが吉日」とばかり私は今日もせっせと応募はがきを書いている。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)ニュース
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