2005年09月16日
山大と県立大が音の“競演”
あす、地域に開かれたライブパソコンを駆使した映像も
山口大学の音楽サークル「やまたのおろち」と県立大学軽音楽部の合同企画イベント「ライブ&リレーション05」が、あす17日午後1時から8時まで桜畠の県立大学新講堂で開かれる。入場無料。両サークルに所属する個性豊かなバンドの演奏に加え、美術サークルが映像作品を披露。学生たちは「ステージ全体を一つの芸術作品として見てもらえるよう工夫した。幅広い年齢層の人に、長い演劇でも見るような感覚で楽しんでもらいたい」と呼びかけている。
県立大学軽音楽部は、約5年前から同大食堂で、年に1回「ジョイントライブ」を行ってきた。しかし、観客の大半は同部の学生。「今考えると、学芸会的なノリの自己満足な発表会にすぎなかった」と沼田英治副部長(3年)は振り返る。そこで今年7月、沼田さんは地域の人が気軽に来られるライブイベントを開こうと決意。山大音楽サークル「やまたのおろち」に所属する友人・山本雄一さん(4年)に相談したところ、思いは一致。2人は、“見る人の立場にたったステージ”をコンセプトに、初となる2大学の合同企画ライブを行うことにした。
8月、両サークルの幹部は本格的な準備を開始。各バンドへの呼びかけや趣旨説明はもちろん、ポスターも作成。中心商店街やバイト先、CD屋などに持って行き、学外への告知に力を入れた。
しかし、準備を進めるうちに見えてきたのが、企画した側と部員たちとの間にある“温度差”だった。沼田さんは「サークルといっても、日ごろは皆バンド単位で活動しているので、出演者全員に趣旨を理解してもらうのに苦労した。だが、何度も話し合いを進めるうち、徐々に“自分たちが演奏できればそれでいい”という考え方から、“皆で一つの作品を作り上げる”というムードになってきた」という。
当日は、今までのようなスタンディングはやめ、ゆっくりと座って見られる新講堂が会場。山大と県立大のバンド11組に加え、東京や福岡を中心に活動する実力派ロックバンド「ムーア」もゲスト出演。カバー曲からオリジナル曲まで、ロック、パンク、Jポップといったさまざまなジャンルの曲を順に披露する。
これまでのライブと大きく違うのは、県立大の美術サークル「インナースペースラボ」が、照明や映像といった総合空間演出を担当すること。ステージ全体につながりを持たせるため、演奏中や休憩時間は、パソコンを駆使して制作した“調和”をイメージさせる映像15作品を巨大スクリーンに投影していく。
中心となって準備を進めてきた県立大の鈴尾啓太さん(2年)は「正直不安だらけだけど、このイベントを通して両大学の交流が深まったことが一番うれしい。当日は出入りも自由なので、学生だけでなく、ぜひ地域の人たちに僕らの“作品”を見にきてもらいたい」と話している。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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