2005年09月23日
良城小合唱団が中国大会出場
驚きと喜び…「来年は全国!」
今年4月に誕生したばかりの良城小学校合唱団が、8月の「第72回NHK全国学校音楽コンクール」山口県コンクールで金賞に輝き、先週10日に広島県で開催された中国ブロックコンクールへの出場を果たした。わずか100日間、全員そろっての練習はコンクール前日のみという中で勝ち取った県代表。大舞台の感触を胸に、団員たちは「来年こそ全国!」と一層張り切っている。
「うそー! …やったー!!」――8月5日、周南市文化会館に、驚きと喜びに満ちた子どもたちの声が響き渡った。歌った本人たちでさえ“信じられない”と耳を疑うのも無理はない。最高賞の金賞に選ばれた同合唱団は今年度結成されたばかり。しかしながら舞台に立った団員たちは、大好きな合唱をのびやかに、そして堂々と披露した。審査員の一人、声楽家の鞭みちこさんは「歌うのが待ち遠しいというみんなの心がいっぱいにあふれて歌い出してくれました」と講評。県代表として出場したブロックコンクールは奨励賞に終わったが、名門校と肩を並べた大舞台でも、ひるむことなく力を出し切った。
同合唱団を立ち上げたのは、この春平川小学校から赴任した竹田礼子教諭。今から10年ほど前、山口大学付属山口小学校合唱団でピアノを担当していたころに指導法を学び、平川小で97年に合唱団を結成。4年連続県代表、昨年の中国コンクール銅賞という成績を残した。「この学校でも子どもたちと合唱を楽しみ、歌声の響く学校にしたい」――新天地・良城小でもさっそく団員を募集。すると、一気に70人ほどの児童が集まった。全くの初心者ばかりだったが「歴史あるコンクールに出るだけ出てみよう」と声をかけ、県コンクール出場を目標に掲げた。
コンクールまでたったの100日間。平日の朝や放課後、土曜日の午前中、夏休みは毎日弁当持参でと、時間の許す限り練習に打ち込んだ。スポーツ少年団や習い事との掛け持ち、委員会の仕事などで全員練習は1日しかできなかったが、子どもたちはそれぞれに真剣で、前向きだった。「元気いっぱい、意欲たっぷり、ひたむきに練習に励む姿が、逆に私たちの力を引き出してくれました」と伴奏の楫間知子教諭。スポンジのような吸収力で、ぐんぐんと技術を伸ばしていった。
「心は金賞で頑張ろう」との思いで挑んだコンクール。演奏後は「練習したことは全部出せた。本当に良かった」と、結果の出る前から皆とても満足げだった。「大舞台に出たことで世界が広がり、弾みがつきました。技術的にはまだまだですが、来年は全国に行くんだと、皆今から張り切っています」と竹田教諭は頼もしそうに見守る。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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