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2005年11月06日

札の辻・21

 バイカル湖付近から張り出した寒冷前線が南下し、東北や北海道では雪があり、10月下旬ともなれば例年のごとく晩秋から初冬へと、季節の回り舞台も定まってくる。
 北風に乗ったちぎれ雲が南へといそぐ肌寒い日に日照雨があって、山口盆地にも時雨の季節が到来した。
 本格的な秋を体感したいと思い、山口線に乗って長門峡の「道の駅」へ行く。山口線はたのしい。宮野を過ぎ仁保から篠目へと、いくつかのトンネルを抜ける沿線にススキの群落がつづく。白いススキの間に薄赤く染まったハゼノキやツワブキの黄色が目立つ。
 〝長いトンネルを抜けると雪国であった”という風景にはほど遠いが、篠目駅周辺のたたずまいは、亡き親友が少年期を過ごした土地だと思うと、駅前にある古い家並みにもそこはかとなく懐旧の情が湧いてくる。
 長門峡無人駅はわびしい。下車したのは小さい男の孫を連れた老人と私だけだった。駅前にある大きい3本のカエデは梢から色づいていたが、そばの銀杏はまだである。
 長門峡駅と違って、道の駅は駐車場もいっぱいでにぎわっていた。
 白菜や大根など冬野菜が並んだ市場で、シメジ、掘りたての自然薯二本、阿東豆腐それに山菜おこわを買ったら、地タマゴ6個が御負にあった。
 道の駅のついでに長門峡入口で丁字川の淵をのぞく。青く澄んだ水底には動きの鈍くなった大鯉が数匹。遊歩道脇の草むらにムカゴがツルに生っていたので採る。
 帰路、つぎは仁保の道の駅だと思いながら、ズボンに付いたイノコズチを払い落とす。  (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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