2006年02月11日
阿知須を彩る"ひなもん"
14日~25日 商店街で一斉展示
福岡県柳川の伝統飾り「さげもん」にならった阿知須の手工芸品「ひなもん」が、14日(火)から25日(土)にかけて阿知須商店街の店々に一斉に飾られ、まちに華やかな春の彩りを添える。ここ数年で一気に阿知須に波及したひなもん作り。火付け役の主婦たちは「この飾りは阿知須の古いまち並みにもよくなじむ。気軽に見に来て下さい」と話している。
店内やショーウインドーに色とりどりのひなもんをつるし、来街者に阿知須商店街の散策を楽しんでもらう「ひなもんまつり」。今回が2回目で一般的な知名度は低いものの、県内の手芸愛好家らの間ではすでに注目の催しに。今年は前回の約3倍にあたる30店舗が展示に参加し、100個を超えるひなもんがお目見えする。参加店の目印はピンクの旗。期間中19日(日)には林クリーニング本店と西中呉服店の2カ所で、午前10時からさくらもちとお茶の接待(先着300人)がある。主催は阿知須町商工会とプチ工房ひなもんグループ。
催しの主役というだけあって、すっかり地域に根付いているひなもんだが、実は制作活動が始まったのはつい4年前のこと。阿知須町商工会プチ工房でさげもん教室の指導をしていた主婦、藤本慶子さん(68)と緒方勝子さん(70)が先駆けとなり、評判を呼んだのだった。
近所に住む手工芸好きの二人は、バスツアーで参加した「柳川ひな祭り・さげもんめぐり」で伝統飾りの魅力に触れ、14年春にさげもんづくりを開始。毎年11月に商店街周辺で開かれる恒例イベント「あじす街角ギャラリー」への出品を一つの目標に、手探りながら同教室もスタートさせた。当初5人だった受講者は、かわいらしい作品に引き寄せられて、秋には25人にまで増加。作り方を学んだ教室OBなどから自然と地域に広まっていき、阿知須内に四つの制作グループができるほどさげもん作りは盛んになった。また、秋穂や山口、遠くは新南陽から教室に通って来る人もおり、他地域へもその輪は広がりつつある。
柳川の「さげもん」はひな飾りの一つだが、阿知須の「ひなもん」は通年の飾り物。古い着物地やちりめんで季節感たっぷりの小物を縫い上げ、7連の糸を通した吊り下げ式ではない作品も、ひなもんと呼んで親しんでいる。「みんなでおしゃべりしながらの小物づくりはとても楽しい。県内全域に広まると良いですね」と藤本さん。
問い合わせは同商工会(TEL0836-65-2129)へ。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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