2006年04月15日
今月から 何が変わった? 介護保険
4月1日の改正介護保険法施行に伴い、山口市の介護保険事業も大幅に見直された。また同時に、旧1市4町ごとでまちまちだった介護保険料が統一。介護サービスも、地域密着型、要介護状態の予防・改善を重視した内容へと転換が図られている。山口市での主な変更点と新制度をまとめた。
40歳以上の人は必ず加入しなければならない介護保険。今回の改正は00年4月の制度創設以来初の大幅見直しで、新たに「介護予防」に焦点を当てたのがポイント。要介護状態になる前の段階で悪化を防ぐ“水際作戦”で、要介護者の増大を抑えようという狙いだ。これにより、予防を目的とした介護サービスの提供や、要介護認定を受けていないお年寄りへの支援などが始まる。
介護保険料
全国的に引き上げられた保険料は、これまで6ないし5段階だった徴収区分を7段階に変更。月額で第1、第2段階1927円、第3段階3122円、第4段階4236円、第5段階5295円、第6段階6354円、第7段階7413円となった。ちなみに、基準額(第4段階)で地域別に見た月額保険料の差額は、山口295円、小郡589円、秋穂600円、徳地547円の増、阿知須のみ377円減。なお、05年度税制改革の影響で保険料が上昇した人には、徐々に保険料を上げる措置がとられる。
地域支援事業
要支援・介護になる恐れの高いお年寄りの自立支援と状態悪化の防止を狙った事業。まず、市が5~10月で実施する基本健康診査での生活機能評価や5月市報とともに配布するチェックリストの結果を参考に、虚弱な状態の「特定高齢者」とそれに該当しない「一般高齢者」を把握。特定高齢者に対しては、運動機能の向上や認知症予防などを目的とした通所型サービス、訪問
型サービスを提供する。一般高齢者へは、出張講座の開催や高齢者グループの育成を支援する「生きがい・健康づくり講師人材バンク」の導入などで健康増進を図る。
地域密着型サービス
可能な限り住み慣れた地域で支援や介護が受けられるよう、市内を徳地、北東部(仁保・小鯖・大内・宮野)、中央部(大殿・白石・湯田)、鴻南(吉敷・平川・大歳)、南部(小郡・秋穂・阿知須・旧山口市南部)の5圏域に区分けしてサービスを提供する。従来の施設サービス、在宅サービスに加え、住宅型施設への通所や短期宿泊ができる「小規模多機能型居宅介護」、夜間介護や通報に対応する「夜間対応型訪問介護」などが受けられるようになった。
地域包括支援センター
地域支援事業や地域密着型サービスを、対象者の状態に合わせてマネジメントする機関。市役所1階に設置され、保健師7人、社会福祉士2人、主任ケアマネジャー2人が駐在。包括的・総合的なケアマネジメントやプランの作成、相談・支援、高齢者の虐待防止や権利擁護などを行う。各総合支所には分室がある。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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