2006年04月28日
アートふる山口のテーマ館誕生 よみがえった町屋に
大殿大路に再生された三つめの「町屋」に、アートふる山口実行委員会(堀博之委員長)の入居が決まった。「いつでもアートふる山口」の拠点となる常設展示場、観光案内所、アンテナショップの機能を持つテーマ館「大路Lobby」として、5月20日にオープンする。同実行委では「観光客や地域住民が気軽に立ち寄り、くつろげるにぎわいの場にしたい」と話している。
「大路Lobby」 5月にオープン
大内氏時代の趣を受け継ぐ町屋は、間口が狭く、奥行きの深い造りが特徴。現存する町屋のほとんどが明治から昭和初期に建てられた古民家で、老朽化も激しいため次々に取り壊されているのが現状だ。そんな中、NPO法人山口まちづくりセンターは03年度から、空き家となっている町屋を募集して改修・活用し、歴史的景観を維持する「町屋再生モデル事業」を市の補助を受けて開始。これまでに再生した2軒には、NPO法人デジタルアーカイブやまぐちの「ほたる工房」と、2人の若者が経営する手作り木製家具の店「LB ファーニチャーワークス」が入居している。このたび改修を終えた町屋も、大殿大路の通りに面した2軒と棟続き。延べ床面積は60平方㍍ほどで、事業費は約550万円。
市民ボランティアでつくる同実行委が毎年秋に開催している「アートふる山口」は、一の坂川・竪小路周辺地域の古民家や商店、公共施設などに秘蔵の“お宝”を展示し、会場一帯を小さな美術館に見たてるというイベント。昨年2月からは小規模ながら年中展示を楽しめる「いつでもアートふる山口」も始め、歴史文化に恵まれた同地域の回遊性や集客力を高める取り組みに積極的だ。しかしながらこの通年イベントには“いつでも”観光客をもてなせる案内所がなく、それが波及の最大のネックに。そこでこのたび再生された町屋を「アートふる山口」の拠点として活用し、年末年始を除く毎日、来街者を迎えることにした。
明るく開放的な造りのテーマ館は、展示場、観光案内スペース、アンテナショップで構成。「いつでもアートふる山口」の常設展示や企画展示を行いながら、常駐スタッフがまちの見所を紹介する。休憩所にもなる観光案内スペースでは中国茶を無料提供するほか、抹茶の有料サービスも行う。アンテナショップでは山口の伝統工芸品や菓子など多彩な商品を販売。新たに開発するオリジナルブランド「大路小路」のグッズも扱う。
5月20日はオープンを記念して、午後1時半からセレモニーを実施。市長、山口観光コンベンション協会理事長らも出席して開設を祝う。セレモニー後と翌21日の午後1時からは、二胡奏者・MIKIさんによるコンサートもある。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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