2006年10月08日
札の辻・21
2年ぶりに阿武町奈古の郷川河畔にある川魚料理の店で、落アユとウナギにモクズガニを食べた。店は木造建築の平屋づくりで、広い座敷は家族連れでにぎやかだった。
アユの背越しは活きの良さに、同行の友人がラッキョウ酢を持参していたので、ひときわ味がひき立つ。
焼アユ・フライそれにウナギの蒲焼もうまかったが、圧巻は大皿に盛られた茹でたてのモクズガニである。
モクズガニは山口・広島・島根ではツガニと呼ぶ川ガニだ。ハサミの第一節のふくらみに緑褐色の毛が密生している。
中国に永く居留していた西園寺公一氏の中国グルメ紀行に「蟹の脚が痒くなる季節」という次の随想がある。
「中国では昔から菊黄蟹肥(菊が咲いてカニが肥る)という言葉がある。抜けるような北京の秋空がひろがり、菊の蕾がほころびはじめると、パンシェ(川蟹)のメスは産卵期を迎えて脚がかゆくなり田んぼを這いずり回る。ノコギリのようなハサミで稲やコウリャンを切ったりするが、この頃が一番うまいと中国の古老はいう。とくに天津近くの水田地帯はカニ漁が盛んである」と。
中国料理で有名な上海蟹も、日本のモクズガニと同類だが江南地方ではフーシェ(湖蟹)と呼ぶそうだ。
日本では秋田でモクゾウ汁、高知・愛媛・山口・広島・島根にツガニ汁の郷土料理がある。
奈古では茹であがりの赤くなった甲羅をはずし夢中で頬張る。
帰りに料理店の庭先にある丹波栗の樹から、はじけて落ちたクリを五ツ拾った。 (鱧)
アユの背越しは活きの良さに、同行の友人がラッキョウ酢を持参していたので、ひときわ味がひき立つ。
焼アユ・フライそれにウナギの蒲焼もうまかったが、圧巻は大皿に盛られた茹でたてのモクズガニである。
モクズガニは山口・広島・島根ではツガニと呼ぶ川ガニだ。ハサミの第一節のふくらみに緑褐色の毛が密生している。
中国に永く居留していた西園寺公一氏の中国グルメ紀行に「蟹の脚が痒くなる季節」という次の随想がある。
「中国では昔から菊黄蟹肥(菊が咲いてカニが肥る)という言葉がある。抜けるような北京の秋空がひろがり、菊の蕾がほころびはじめると、パンシェ(川蟹)のメスは産卵期を迎えて脚がかゆくなり田んぼを這いずり回る。ノコギリのようなハサミで稲やコウリャンを切ったりするが、この頃が一番うまいと中国の古老はいう。とくに天津近くの水田地帯はカニ漁が盛んである」と。
中国料理で有名な上海蟹も、日本のモクズガニと同類だが江南地方ではフーシェ(湖蟹)と呼ぶそうだ。
日本では秋田でモクゾウ汁、高知・愛媛・山口・広島・島根にツガニ汁の郷土料理がある。
奈古では茹であがりの赤くなった甲羅をはずし夢中で頬張る。
帰りに料理店の庭先にある丹波栗の樹から、はじけて落ちたクリを五ツ拾った。 (鱧)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
│札の辻