2006年12月16日
06年度第6回山口市議会定例会
26人が一般質問
商店街施設の活用、国民文化祭の成果など
4日から開催中の06年度第6回山口市議会定例会は、11日から13日の3日間で一般質問を行い、26議員がさまざまな質問をした。この内、杉山眞士議員(県都クラブ)が設備を有効活用した商店街活性化対策について、重見秀和議員(山口未来クラブ)が国民文化祭の評価や成果の活用について質問し、現在の状況や今後の方針についての市執行部の考えをただした。
中心商店街 魔法の屋根 事業費と活用方法
杉山議員は、駅通りと米屋町・道場門前商店街の交差点上にある「魔法の屋根」について、映像を上映するなどの設備が十分に活用されていない現状と、完成した後、最終的に安全運転上問題があるとして、市公安委員会から通常時での使用許可が下りなかったという事業の見通しの悪さについて指摘。その上で、いつ設置されたか、工事費用はどのくらいか、どこが事業費を負担したか、また、年間の利用頻度はどのくらいか、年間の維持費はどこが支払っているかを市執行部に尋ねた。続けて「日曜午後のみ、付近を歩行者天国にして、その間に映像を流すなどして設備を活用する方法もある」とし、関係者間で商店街活性化のために設備を有効に使おうとする取り組みは行われているかなど、状況説明を求めた。
これに対し武波哲雄経済部長は、魔法の屋根は商店街のアーケード改修時に映像上映機能付きの付帯設備として96年11月に設置。改修を含めた総費用は1億9114万円で、その内の7027万6千円を米屋町振興会と道場門前商店街振興組合が、4625万円ずつを県と国が、2836万4千円を市が負担し、年間の維持管理費は、米屋町と道場門前両商店街が折半で負担している旨を説明。利用頻度と現在の取り組みについては「夜間照明として使用されている以外は、山口七夕ちょうちんまつりなどで映像を流すのみ。交通安全上の問題から当初の計画通りに活用ができていない。事業主体の両商店街も活用方法を模索中で、市としても活性化のためにできる限りの協力をしたい」と説明した。杉山議員は「耐用年数を考えれば、より多くの人の知恵を集めて早急に活用方法を見いだす必要があるのでは」と再質問。これに対して渡辺市長は「商店街と協力して解決していきたい」と回答した。
国民文化祭 成果と市政への反映
重見議員は、11月に行われた「国民文化祭やまぐち2006」について、「多くの市民がさまざまなイベントに参加し、大きなにぎわいを作り出した。この盛り上がりをきっかけに県は文化振興条例を制定するという。市においてもこの盛り上がりを何かに生かすべき」と前置きし、国民文化祭の成果をどのように考えるか、どの程度の経済効果があったか、また、成果を市政にどう反映させていくのか尋ねた。
渡辺市長は「市民の自主的な文化活動が促進され、さまざまな会も発足。さらに主催、出演各団体同士のネットワークができあがり、地域の文化資源の掘り起こしと情報発信、有効活用ができた。また、各イベントを通じて多くの人が小郡、徳地など各地を訪れ、新市の一体感が増した」と成果を示した。経済効果については、分析にはまだ時間が必要としながらも「手応えを感じている」と回答。今後の市政への反映については、「国民文化祭の成功で、文化芸術活動への取り組みと地域活動に参加するという機運が高まっている。この状態を継続させ、ノウハウを今後の催しや地域づくりに生かしたい」と答え、合わせて07年に行われる中原中也生誕100年記念事業についても、引き続き市民団体を中心とする実行委員会が発足し、すでに企画が進行していることを紹介した。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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