2007年03月25日
札の辻・21
山口市を貫流する椹野川の上流となる荒谷ダムに、このほど「椹野川源流の碑」が完成した。碑は大内塗人形の姫をデザインした杉材の球形体である。流域住民や団体で構成する建立協議会と県が製作したもので、同協議会の会長で仁保川の源流を守る会の会長でもある田村茂照氏は「自然と清流を永久に守りたい」と除幕式で述べる。
ちょうどこの日、ルルサス防府で開かれた山口・防府のロータリークラブ合同例会の講演で、畠山重篤氏の「森は海の恋人」と題した話を聞いた。畠山氏はヨーロッパやアメリカでオイスターマンと呼ばれているカキ養殖業者だ。宮城県は三陸リアス海岸の気仙沼湾でカキやホタテ貝の成育に取り組んでいる。
彼の存在が知られたのは、1994年に北斗出版からこの日の演題と同じ「森は海の恋人」が出版されて以来で、今回も会場で03年に出た「日本汽水紀行」が披露された。彼は語る。「カキの養殖という仕事を通じひたすら海と向き合ってきたが、カキもホタテ貝もミル貝も海藻まで、すべては河川から海へ流入する植物プランクトンにより生長することを知り、そのプランクトンの発生は分水嶺近くの源流域に存在する広葉樹林の腐葉土によることもわかった。以後、広葉樹林と清流と海につづく大自然を守らねばという心が種苗の如く私にも芽生え、気仙沼湾に注ぐ大川中流の里山に小・中学生と漁師たちの協力で広葉樹の森をつくる植林を続けている。各都市の環境は町を流れる川の姿でわかる」と。
椹野川も源流から山口湾まで、美しい流れの表情を保ちたい。(鱧)
ちょうどこの日、ルルサス防府で開かれた山口・防府のロータリークラブ合同例会の講演で、畠山重篤氏の「森は海の恋人」と題した話を聞いた。畠山氏はヨーロッパやアメリカでオイスターマンと呼ばれているカキ養殖業者だ。宮城県は三陸リアス海岸の気仙沼湾でカキやホタテ貝の成育に取り組んでいる。
彼の存在が知られたのは、1994年に北斗出版からこの日の演題と同じ「森は海の恋人」が出版されて以来で、今回も会場で03年に出た「日本汽水紀行」が披露された。彼は語る。「カキの養殖という仕事を通じひたすら海と向き合ってきたが、カキもホタテ貝もミル貝も海藻まで、すべては河川から海へ流入する植物プランクトンにより生長することを知り、そのプランクトンの発生は分水嶺近くの源流域に存在する広葉樹林の腐葉土によることもわかった。以後、広葉樹林と清流と海につづく大自然を守らねばという心が種苗の如く私にも芽生え、気仙沼湾に注ぐ大川中流の里山に小・中学生と漁師たちの協力で広葉樹の森をつくる植林を続けている。各都市の環境は町を流れる川の姿でわかる」と。
椹野川も源流から山口湾まで、美しい流れの表情を保ちたい。(鱧)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
│札の辻