2007年08月22日
良城小4年 日下部萌笑さんが空手日本一
今月初めに東京武道館で行われた第7回「全日本少年少女空手道選手権大会((財)全日本空手道連盟主催)」の女子4年生組手の部で、良城小学校4年生の日下部萌笑さん(10)が悲願の初優勝を果たした。日下部さんは「来年もまた出場して2連覇を狙いたい」と今から次の目標に向けて練習に励んでいる。
「今までの中で一番うれしい」―優勝の感想をそう語る日下部萌笑さん。短い言葉だが、その言葉の裏には日本一になるまでの長い道のりへの思いが込められている。
日下部さんが空手を習い始めたのは3歳の時。「礼儀正しい子どもになって欲しい」という思いから父親が道場に通わせたのが始まりだった。基礎を中心に習った後、1年生になる前から相手と自由に技を出し合い技が決まったポイントで競う「組手」の練習を本格的に開始。相手との駆け引きや勝利が決まった時の爽快感にひかれ「もっと強くなりたい」と思うように。練習を重ねていくうちに、持ち前の負けん気と指導されたことをすぐに吸収する応用力でみるみる上達。県の大会では常に優勝、小学1年生の時には、初めて出場した全日本少年少女空手道選手権大会でいきなり準優勝に輝いた。
そんな日下部さんが 「今までで一番悔しい経験」 と振り返るのは、2年前の同大会。周囲も自分自身も「今年は優勝」と信じて疑わなかった試合でまさかの3回戦敗退、日下部さんに勝った加藤静華さん(栃木県)が優勝した試合だ。空手雑誌に優勝した相手が載っているのを見る度、「何でわたしじゃないの」と何度も思ったという。その翌年も2回戦で敗退。「絶対に日本一になれる」と周りからいわれながら、常に苦い思いをしてきた。
「今回こそは」と人一倍練習して臨んだ今大会。中段突きと上段突きでポイントを重ね、どの試合もほぼ6ポイント差という余裕の試合運びで決勝戦へ進出。決勝では、くしくも2年前に3回戦で敗れた加藤さんとの対戦となった。最初は緊張から本来の自分の組手ができず、1ポイント先取されたが、この1ポイントがきっかけで本来の“攻めの組手”に。3ポイント連取して見事念願の優勝を決めた。
日下部さんは「今回こそはという思いをずっと持ち続け、やっと手にした日本一。勝負が決まったときは“やっと勝てた”という思いでいっぱいになった。次の目標は2連覇」と力強く語っている。
3歳の時から教えてきた野村道場キャプテン館の野村勇二師範は「プレッシャーや悔しい思いが相当あった中、本当によくやってくれた。優勝した瞬間は、あまりのうれしさに自分が放心状態になった」と笑顔を見せた。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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