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2008年01月12日

札の辻・21

 ○ふるさとの味-という言葉がよく使われるが、その味が創造の過程に秘めているものは、くらしの知恵や与えられた自然環境から生まれた工夫が存在する。
 長野県の野仏の里安曇野の知友から、信州名物の「おやき」が送ってきた。
 アルプス連峰の峻険な山々に囲まれた信州には、そこはかとなく郷愁を感じるようなひなびた味が残っている。
 ○信濃では月と仏とおらがそば。と一茶の句があるように、ソバ、山菜、川魚など豊饒さとはほど遠く、やせた土地に生きる山国の生活史が匂う。
 おやきは信州全土にわたる町や村でつくられているもので、小麦粉やソバ粉を使ってナス、野沢菜、大根のミソ漬等々を包み、鍋で両面に焦げ目をつけて焼くか、蒸したもので、浅間山麓から穂高地方、伊奈谷まで各々の地域によって特色をもつ具を包んだおやきとなる。
 知友が送ってきたのは、野沢菜、あずき、きのこ、カボチャを包んだものだった。島崎藤村の大作「夜明け前」には随所に風土のくらしがにじむ山国の食が登場する。
 郷土食といえば山口県には茶ガユがある。長州藩は米の節約のため武士から農民まで茶ガユを奨励した。歴史家奈良本辰也氏も藷を入れた大島茶ガユが好きだった。
 このたびおやきの送られてきた安曇野に近い町で、昨秋わが家に4人目の孫となる女の子が生まれた。      (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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