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2009年04月25日

札の辻・21

 数年ぶりに所用で佐賀県の唐津市に行った。
 唐津は風光と歴史に恵まれた明るい城下町である。
 高層ビルの目立たない市中には、大名小路、二の門、桜馬場など城下町らしい地名に次いで京町、呉服町、米屋町、八百屋町、魚屋町など昔のくらしが匂う町名がそのまま残されている。
 舞鶴城と呼ばれた天守閣のある唐津城公園に登る。山頂のサクラ並木はすでに葉ザクラとなっていたが、城山を囲る樹林のクスノキ、タブノキ、ヤマモモ、イタヤカエデが新緑の芽吹きに燃え立っていた。

 海鳥の羽音間近に
 楠若葉

の句もできる。

 陽春の虚空に聳える天守閣を背にして観光客と共に展望する唐津湾は、壱岐水道から寄せてくる青葉潮のさざ波が春がすみに靄っていた。
 唐津はその名のごとく東アジア対応の玄関口であった。潮流の渦巻く玄界灘をはさんで、朝鮮半島、対馬を経た漂流民による文化交流のあったことは日本の古事記、韓国済州島の始祖伝説によっても明らかだ。
 市内の京町通りにつづく中心商店街もシャッターの降りた店は少なく、人通りの上をツバメがしきりに飛び交っていた。餅菓子屋、豆腐料理店など個性的な風格をもつのれんも目立つ。
 万葉の風と中世文化の薫る町である。 (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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