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2009年10月09日

秋空

 「君は夜空を見上げることがありますか。秋の空は澄みきっていて、星の煌めきがきれいです」というメール(ネットワークを使い送受信する手紙。電子メール)を遠く北国の友人から貰った。
 すぐに外に出て、夜空を見たら、天の中心辺りに星が幾つも光っていた。一つひとつの星が近く大きく見えた。数えていたら、ツーと何かが天の北から南に横切った。飛行機かもしれないと目を凝らしてみたが、もう見えなかった。あっ、と思った。あれは薬缶だ。薬缶が飛んでいるのだ。花に水をやりに行くのだ!
 未確認飛行物体    入沢康夫
薬缶だつて、/空を飛ばないとはかぎらない。//水のいつぱい入つた薬缶が/夜ごと、こつそり台所をぬけ出し、/町の上を、/畑の上を、また、つぎの町の上を/心もち身をかしげて、/一生けんめいに飛んで行く。//天の河の下、渡りの雁の列の下、/人工衛星の弧の下を、/息せき切つて、飛んで、飛んで、/(でももちろん、そんなに早かないんだ)/そのあげく、/砂漠のまん中に一輪咲いた淋しい花、/大好きなその白い花に、/水をみんなやつて戻って来る。
 手紙は誰の心も潤してくれる。澄んだ秋の空の下、友人の心に水やりに、薬缶の手紙が飛び交っている。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
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