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2010年02月26日

稜線

 新しく山口市に仲間入りした阿東町は雪が多い。長門峡や十種ヶ峰の雪景色がすばらしい。山間部の集落を訪れると田畑の雪の上に野ウサギの足あとを見ることもめずらしくない。
 雪上の足あとは謎に包まれた野生動物のくらしの一端を明らかに覗かせてくれる。
 イタチやテンと異なって野ウサギの場合は跳ね歩きだから前足は交互に後足は二つ揃った足あとを見せる。山国育ちなので子供の頃から見てきた。後足はカンジキの役割をはたして山林深くよりむしろ人里に近い冬野菜や木の芽をねらっていることがよくわかる。
 彼らは独立したテリトリーをもち他の個性の領域には侵入しない。行動範囲も数百平方メートルに及ぶから一カ所でたらふく食べることはない。
 わが国の習俗として江戸の昔から獣肉は避けられていたが、将軍家の正月料理には味が淡泊なことから鳥肉と共に野ウサギも利用され、以来ウサギを数えるのに鳥と同じく一羽二羽となってきたのだといわれている。
 ところで旧阿東町誌に―〈兎の竹焼〉が載っている。竹筒に野ウサギの肉とコンニャク、野菜をつめて調味料を加え焚火で焼いて食べる―と。
 今も野趣に富む郷土食はあるだろうか。 (F)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)稜線
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