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2010年03月20日

札の辻・21

 サクラ前線が沖縄から奄美群島、薩南諸島を経て近づきつつある。
 植物の発芽、開花、動生物の出現、野鳥の啼鳴など白地図に記入し等期日線を引くと、それぞれの移動期日がはっきりする。そのうち、とくにサクラや菜の花などを気象前線になぞらえて呼称することを花前線という。
 サクラの仲間は本州中部以南に多いヤマザクラ、江戸期の交配種ソメイヨシノ、伊豆七島に多いオオシマザクラ、北海道や東北の亜高山地帯に生えるチシマザクラといろいろで、40年前にネパールから到来したヒマラヤザクラは熱海のように暖地では寒中に咲く。
 日本文学のよき理解者でもあるドナルド・キーン氏は「古くからの日本の和歌を読むと、つくづくサクラとモミジがいやになるほど出てくる」と言っている。
 王朝文学研究家佐田公子さんは「我々日本人は日月の循環の中に必ずサクラとモミジを存在させる。古代に文学様式が形成されて以来サクラとモミジは繰返し表現され論じられる永遠のテーマとなり、文学に遠い人でも日本の土壌に育てばその人しか持ち得ない固有のサクラでありモミジなのだと思う」と言った。
 ひと目千本といわれる吉野山のサクラも、古くから植栽育成に努めた修験者たちによって全山の花となる。
 さくらまんかい
 にして刑務所 山頭火
1938年湯田「風来居」での句である。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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