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2010年03月27日

札の辻・21

 2月13日(土)第14回菜の花忌(司馬遼太郎)は、今年も大ステージを3500本の菜の花で飾る日比谷公会堂で開かれた。
 開会のあいさつで司馬未亡人福田みどりさんは、同じサンケイ新聞の記者時代の仲間だった思い出をエピソードを交えながら司馬氏に語りかけるように話した。
 シンポジウム「坂の上の雲と日露戦争」で、パネリストの映画監督篠田正浩氏は「坂の上の雲」の書き出しは「まことに小さな国が開花期をむかえようとしている」で他の司馬作品「世に棲む日日」も「長州の人間のことを書きたいと思っている」と、川端の「雪国」のように情景発信でなく情況把握の書き出しは記者出身らしく、明治という新しい国づくりの中を駆け上った群像の生きざまが赤裸々にされたと話す。またパネリスト評論家松本健一氏は「坂の上の雲」の舞台四国松山は“春や昔十五万石の城下かな”と子規の句があるように文学的風土である。幕末維新に関わりなく正岡子規、高浜虚子、河東碧梧桐、中村草田男などの俳人が輩出し、松山で中学教師をした夏目漱石を加えるとまさに「俳句と坊っちゃん」の町で政治家はあまり存在しないと語る。やはりパネリスト黒鉄ヒロシ氏は、坂の上の雲の色は読む度に白、灰、黒と変わり明治は日本の青春だった。それにしても今の若い世代はもっと読書して欲しい。雲の色を見極めるためにも―。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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