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2010年05月15日

札の辻・21

 『目に青葉山ほととぎす―』と芭蕉の友人素堂の句で知られる初鰹が、流通機能の充実で最近は駿河湾の焼津港に揚がったばかりの一本釣りモノが山口でも食べられるようになった。
 焼津港はカツオの水揚げが年間約15万トン・150億円と日本一である。
 日本近海へ海流に乗って回遊するカツオは大体ふたつの系列によって分けられている。春から夏にかけて紀州沖から房総沖そして三陸沖へと北上するのは西部太平洋系群で、秋の中東部太平洋系群とに区分される。
 焼津と共にカツオ漁が盛んな龍馬の国の土佐では、カツオ船に乗る一本釣りの男たちを『黒潮の狩人』と呼ぶという高知放送の友人の話がつづく―「一本釣り漁師はカツオの魚群に遭遇すると釣り竿を振りつづけて食事をするヒマもない。ひる飯は握り飯を頬張りつつ釣ったカツオを刺身にし醤油をぶっかけて食べるが豪快な黒潮の味で男冥利につきる」と。
 活カツオの身がピンク色をしているのは、この魚が昼夜の区別なく高速で泳ぎ続けることに関係する。流線形の魚体は見事なスピード感に溢れており、潮流に乗って持続的に泳ぐには血管網が発達し赤身になるといわれている。
 南太平洋の島々の住民もカツオを好み、タヒチではココナッツミルクをかけた現地風の刺身を食べると旅行雑誌。
 初夏の日本列島に青葉潮の味覚が躍る。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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