サンデー山口

カロリー低めで生活習慣病予防にも

　パン造りにとって欠かせない卵・牛乳・バターを一切使わないパンが販売され、アレルギーに悩む子どもを持つお母さんたちの間で人気となっている。
　そのパンは、サビエル記念聖堂下のサビエルカンパーナで製造・販売されている「魔法のパン」シリーズ（１２０円～）。きっかけは、ここ１、２年の間、卵や乳製品のアレルギーでも食べられるパンはないか、という問い合わせが増えてきたため。試作を重ね、１年がかりで完成させた。過去に、卵と牛乳が入っていないパンは同社にもあったが、味や日持ちの点で問題があり、添加剤に頼らざるを得なかった。これには、添加剤はもちろん、バターも使用されていない。
　「魔法のパン」には、食パンのほか、ロールパンやベーグル、あんパン、ドーナツの合わせて５種類がラインアップ。同社が開発した独自の製法により、小麦粉本来の味と香りが引き出され、食べた人からは、どれもおいしいと評価が高い。賞味期限が若干短くなるデメリットもあるが、トランス脂肪酸ゼロのＪＡＳオーガニックパーム油脂を使用しているので、カロリーは、かなり低め。また、塩分（ナトリウム分）を５０％カットしたカリウム配合の新食用塩を使った「減塩食パン」も販売されており、生活習慣病予防という面からも注目されそうだ。沖修二社長は「国産小麦粉に国産小豆、有機ショートニングと原材料にもこだわっています」と胸を張る。今後は、チョコレートを使ったパンも考えているという。
　各医療機関からの引き合いも多いが、現在県内で購入できるのは、同社と山口赤十字病院内売店など４店舗のみ。問い合わせは同社（TEL０８３－９２３－６２２２）へ。