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2010年10月09日

札の辻・21

 穀物のコメ、ムギはイネ科の作物だが、ソバは例外でタデ科の植物なのに中央アジア高原を原産にシベリアからインドまで食物として栽培されてきた。日本へは10世紀頃に中国から朝鮮半島を経由して渡来している。
 ソバは生育期間が短くヤセ地でも強いので昔から救荒植物となって山間地域に多く植えられ、山腹の畑にソバの白い花が9月下旬から10月上旬にかけて咲き、ソバは日本列島の寒冷地気象によく合った。
 作家山口瞳は大相撲千秋楽の相撲がハネると横綱審議委員でもあった九大教授高橋義孝氏と連れだって、国技館から浅草まで行きソバ屋「藪」で天ぷらソバで樽酒菊正宗を飲む。大相撲にソバと酒で至味に及ぶと言った。
 また作家の渡辺淳一氏は「わたしの食物史」で次の如く述べている。
「ソバ屋で観察していると女性は100%「ざる」を頼み、男も少し気取ったのは「ざる」だ。「もり」を喰べているのは学生や世帯やつれした男達である。ソバ屋に入って躊躇なく「もり」を下さいという女性に逢ってみたい」と。
 ソバの雌シベと雄シベを交配してくれるのは蜜蜂や花アブたちである。彼らはソバの花の底にある蜜を吸うので、その頭部と尾部に各々の花粉をつけて交配をうまく行う自然の妙技なのだ。

 山の上の月に咲き
 けりそばの花 鬼城 (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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