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2011年02月16日

「霧こむる野分」1930年 福田翠光

「霧こむる野分」1930年 福田翠光 

花に鳥、ときには小動物なども描いた花鳥画には、吉祥の意味のあるものが多いらしい。たとえば、この絵に描かれた鹿は仙人の住む世界の獣として、長寿を表すものという。どうやら鹿は神性をもった動物と考えられてきたようで、そういえば、奈良公園の鹿は神の使いとされている。
 森のなか、一陣の強い風が吹き渡って、急に濃い霧が立ちこめてきた。カシワの老木の背後に身を隠していた牡鹿も驚いて空を見上げている。鮮やかな赤に染まったツタの葉、リンドウやヒヨドリソウ、穂の出たばかりのようなススキが秋立つ気配を感じさせる。
 とても大きな画面。縦は2メートル近い。克明に描かれた一つひとつをじっくりと観察していると、まるで自分が森のなかに潜みながら、大型カメラのファインダーを一心にのぞいているような気がしてくる。20日まで展示。

県立美術館学芸専門監 斎藤 郁夫


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)サンデー美術館
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