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2011年02月19日

札の辻・21

 ローカルニュースで萩市松本川下流でのシロウオ漁の支度が放映され、早春の川面に並ぶ四ッ手網漁の到来期を感じた。
 =体長4.5センチ、はらわたも無いかと思うほど細い体は、透明でそこに黒胡麻粒を落としたように可愛らしい目がついている。白魚のしゅんは二月といわれているが、春の足音は目立たぬように近寄っており、明るい灯の下では儚さすら感じられる=は池波正太郎の随想「味と映画の歳時記」に書かれた一節である。
 松本川に遡上するシロウオはシラウオに似たハゼ科の淡水魚で、やはり北海道から本州・九州に分布し静かで遠浅の中層を群遊してプランクトンを食べ、2-5月頃に海から川に入り河底の小石敷に産卵をする。最近各地では沿岸の工場排水や生活汚水によってシロウオも減少するが博多の室見川では健在で、山口県下でも松本川のほかに山陰側の掛淵川、瀬戸内側は岩国の錦川下流域、防府では佐波川下流域とシロウオの産卵床が残存し早春の水揚げが行われている。

 鮎の子の白魚送る
 別れかな
       芭蕉
 鮎の子も白魚と同じように川をさかのぼるが、白魚が鮎よりも少し早目にのぼる。
 以前萩でシロウオの躍り食いをしたとき、「俳句を食っているようだ」と言った友人のつぶやきを思い出す。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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