サンデー山口

　地域の行事をはじめ、学校や福祉施設など年間約１００回の演奏活動を行い「県民の音楽隊」として親しまれている県警音楽隊（木橋美幸隊長、３２人）に、４８（昭２３）年の創設以来、初の女性警察官メンバーが誕生した。
　新たに加わったのは、県警本部教養課兼総務課の嶋戸瞳巡査長（２６）。音楽隊の女性メンバーは、これまでは事務職員ばかりだった。捜査権など法的権限を持つ女性警察官の「入隊」は初となる。中高大と約１０年間トロンボーンを演奏していた嶋戸さんは“即戦力”。０８（平２０）年の採用後、岩国署南交番に４年間勤務。今年３月の県警本部への異動に合わせてスカウトされた。「ブランクがあるが、上手な先輩方に負けないよう頑張りたい」と意気込んでいる。
　音楽隊デビューは、４月の県警初任科生の入校式。わずか１回の練習で本番に臨んだ。「緊張したが、自分が出席したときを懐かしく思い、新鮮だった」と振り返る。木橋隊長は「地域に貢献しながら、音楽を通じて多くの経験を積んで欲しい」と話す。