2011年06月11日
札の辻・21
六月の風は
魚の口に
餌を吹きこむ
広い川では
狭いところを釣れ
狭い川では
広いところを釣れ
これは開高健の釣随想“河は眠らない”の中に-六月の風-とした一節である。
鬼平犯科帳の作家池波正太郎著「よい匂いのする一夜」には奥秩父の長瀞に近い鉢形城趾脇にある割烹「京亭」でのアユ料理が目をひく。
“鉢形城趾を眺めつつアユでビールを飲み最後にアユ飯が出た。むかし多摩川近くの店で食べたこともあるがなつかしかった。焼アユを丸ごと味付飯にまぜ合わせて食べるのだがアユの芳香が重なり実にうまい。江戸時代からの味である。”と。
解禁日が来るとアユ釣りに熱中した作家は、井伏鱒二 瀧井孝作 伊藤桂一 尾崎一雄 林房雄 開高健等で、アユ食通派は坂口安吾 獅子文六 梅崎春生 阿川弘之と各々にアユの釣談議や食味随想が多彩となる。
各河川に放流アユの稚魚は琵琶湖産が多いが、その稚魚育成を成功させたのは東京農大水産学科の石川千代松元教授で、1910(明治43)年と歴史は長い。現在は全国の河川に約三百トン琵琶湖産の放流がつづく。
さて椹野、佐波、阿武の各アユ川に山口市は囲まれている。
故里はよし夕月と
鮎の香と (鱧)
魚の口に
餌を吹きこむ
広い川では
狭いところを釣れ
狭い川では
広いところを釣れ
これは開高健の釣随想“河は眠らない”の中に-六月の風-とした一節である。
鬼平犯科帳の作家池波正太郎著「よい匂いのする一夜」には奥秩父の長瀞に近い鉢形城趾脇にある割烹「京亭」でのアユ料理が目をひく。
“鉢形城趾を眺めつつアユでビールを飲み最後にアユ飯が出た。むかし多摩川近くの店で食べたこともあるがなつかしかった。焼アユを丸ごと味付飯にまぜ合わせて食べるのだがアユの芳香が重なり実にうまい。江戸時代からの味である。”と。
解禁日が来るとアユ釣りに熱中した作家は、井伏鱒二 瀧井孝作 伊藤桂一 尾崎一雄 林房雄 開高健等で、アユ食通派は坂口安吾 獅子文六 梅崎春生 阿川弘之と各々にアユの釣談議や食味随想が多彩となる。
各河川に放流アユの稚魚は琵琶湖産が多いが、その稚魚育成を成功させたのは東京農大水産学科の石川千代松元教授で、1910(明治43)年と歴史は長い。現在は全国の河川に約三百トン琵琶湖産の放流がつづく。
さて椹野、佐波、阿武の各アユ川に山口市は囲まれている。
故里はよし夕月と
鮎の香と (鱧)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
│札の辻