2011年08月06日
札の辻・21
明後日は立秋である。まだ暑いさかりに暦の上では秋のはじまりだ。川近くに住んでいると吹いてくる風に小さな秋を感じることもある。
森と川を身近に体感できる山口盆地で、季節の推移を比較的に早く知るのはヒグラシ、アブラゼミの声を聞き8月も後半に至るとツクツクボウシからだ。
山口市域で中国山地の徳佐と瀬戸内側の阿知須では夏季の気象気温にずいぶん差がある。真夏日における日中の気温は同じように高いのだが、徳佐では空気が乾いてカラリとした暑さを感じるし特に朝の気温は低い。
山口盆地に間もなくオオマツヨイグサが河畔や畦道で夕風に黄色い花房を見せ初秋へのリズム感を教えてくれる。
日本の秋は徐々に冬へと向かうステップとして非常にバラエティーに富んだ対応の姿がある。秋を英語でフォールともいうように落葉のある季節なのだが、温帯列島の日本の秋は木々の落葉がはじまっても常緑樹は樹勢を変化させない。
『Y町の生家に、あの胴のやせた頭でっかちの特別に羽根の薄い黒トンボが無数に棲む暗い竹ヤブがある』と小説「秋立つまで」に仁保の家を書いた嘉村礒多、そして彼は白衣の巡礼を見て「もう秋だ」と季節感をふるさとにあらためて見つめている。
中市町の焼跡で立秋の暦に町並みの早い復旧の想いを重ねる。
(鱧)
森と川を身近に体感できる山口盆地で、季節の推移を比較的に早く知るのはヒグラシ、アブラゼミの声を聞き8月も後半に至るとツクツクボウシからだ。
山口市域で中国山地の徳佐と瀬戸内側の阿知須では夏季の気象気温にずいぶん差がある。真夏日における日中の気温は同じように高いのだが、徳佐では空気が乾いてカラリとした暑さを感じるし特に朝の気温は低い。
山口盆地に間もなくオオマツヨイグサが河畔や畦道で夕風に黄色い花房を見せ初秋へのリズム感を教えてくれる。
日本の秋は徐々に冬へと向かうステップとして非常にバラエティーに富んだ対応の姿がある。秋を英語でフォールともいうように落葉のある季節なのだが、温帯列島の日本の秋は木々の落葉がはじまっても常緑樹は樹勢を変化させない。
『Y町の生家に、あの胴のやせた頭でっかちの特別に羽根の薄い黒トンボが無数に棲む暗い竹ヤブがある』と小説「秋立つまで」に仁保の家を書いた嘉村礒多、そして彼は白衣の巡礼を見て「もう秋だ」と季節感をふるさとにあらためて見つめている。
中市町の焼跡で立秋の暦に町並みの早い復旧の想いを重ねる。
(鱧)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
│札の辻