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2011年09月30日

稜線

 あゝ秋が来た
 胸に舞踏の終らぬ
 うちに もうまた
 秋が
 おぢやったおぢやった

 中原中也の「秋の愁嘆」と題した詩の一節である。
 中也は1937(昭和12)年10月22日に神奈川県鎌倉市で30歳の若い生涯を閉じた。
 死の直前に中也は「お母さん僕は本当は孝行者だったんですよ」と言い「今に判るときが来ますよ」とつけ加え、中原家から「聖なる無頼」が消え失せた感じだったと、実弟の中原思郎は「兄中原中也と祖先たち」に書きとめている。
 中也は岩国出身の河上徹太郎らと詩誌「白痴群」を創刊つづいて「山羊の歌」「在りし日の歌」の詩集を刊行し、草野心平、山之口獏らと「歴程」「四季」の同人となりランボーやヴェルレーヌらフランス象徴詩人の影響を受けて躍動した。
 その頃の最も交友の深い友人で白痴群の安原喜弘に宛てた1932(昭和7)年2月のハガキに次の記述がある。「僕の京都通過は7・8日です。嘉村礒多の小説、これは立派だと思いました。僕には新吉以来のメッケモノのような気がします」と。追想の日“中也忌”が欲しい。(F)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)稜線
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