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2011年11月05日

札の辻・21

 ―私の一番上の子供は中学1年生の女の子である。この子が社会を具体的に意識するようになったとき、経済学そのものへの関心の度合いがどのようなものであれ、この本の1969年という時点での私をどのように捉えるであろうか―

 これは先日亡くなった元山口大学経済学部教授の安部一成氏が1970(昭和45)年5月、私に恵贈された氏の著書で日本評論社版「日本経済の物価上昇機構」にある序文の一節である。
 安部さんの葬儀は先月28日、水の上洞春寺で行われ県内外から多くの参列者があった。
 安部さんと私が知り合ったのは終戦直後の山口経専(現山大経済学部)の学生時代で今から66年も前になる。
 戦争から平和へと激動する学園生活の中、安部さんは下関中(現西高)出身の学友たちと復刊した学園紙「鳳陽新聞」の編集を手伝っていた私とよく編集室で話し合った。現県立萩美術館・浦上記念館の浦上氏も安部さんと同期で度々顔を見せた。
 だが安部さんは当時のマルクス経済学のゼミナールにはなぜか姿を見せなかったが氏の著書「マルクス、ケインズ、新古典派」に最終の人為的繁栄は「なしくずしの崩壊」が進行すると説いている。葬儀の終末に山大経済学部OBが安部さん愛唱の「山都逍遥歌」をコーラスした。懐旧がこみあげてくる。 (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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