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2011年12月21日

礼儀正しい子供達

 私はオレンジ色の市内循
環バスをよく利用する。午前中に商店街に出かけ、午後2時か3時台のバスで帰宅する。
 そのバスに下校時の小学生が一年生から四年生くらいだろうか、十数人乗り込んでくる。彼等は自然に下級生を空いている席に座らせ、上級生は立っている。口数も少なく静かだ。そこに高齢者が乗ってくると、座っていた小さな一年生が立って席を譲る。本を読んでいて高齢者に気づかなかった一年生には、上級生がさりげなく教える。雨の日などは傘が倒れたり、荷物が多い子もいるが、みんなが助け合って世話をし合っている。
 清潔な衣服、よく手入れされたつややかな髪、修理された手提げ袋、穏やかな笑顔。私は嬉しく良い気分になっていく。下校時の彼等と出会うのが楽しみでならない。どんな親御さんに育てられているのか、慈しまれ、愛されているのだろう。
 ある日、私の横に女の子が座った。すぐに本を広げた。ヨーロッパ風のお城の挿絵が見えた。睫毛が濃く頬はうっすらと上気している。私はどうしても可愛い声が聞きたくなった。「何年生?」「二年生です」「本、面白い?」。恥ずかしそうに微笑みながら頷いた。赤いランドセルは背負ったまま、一心に読んでいる女の子が一生幸せでありますようにと願った。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
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