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2012年04月18日

「カンヴァスに描かれた女性たち」展

「カンヴァスに描かれた女性たち」展 

今月26日から始まる展覧会は、16世紀から19世紀までの400年にわたる西洋絵画のなかで、とくに女性像に焦点を当てて紹介するもの。
 16世紀と19世紀の作品を比べてみると、描き方にかなり大きな違いのあることに気づく。たとえば、同じように母親と幼児を描いた作品。16世紀のものは漆黒の背景から浮かび上がる「聖母子」であり、人間存在を超越したような厳粛な雰囲気が漂う。他方、19世紀のものは「母性愛」というタイトルで、若い母親と幼児の一瞬の姿が生々しくスナップショットのように描かれている。
 現在の私たちの目からすると、16世紀の作品は素朴で稚拙な表現のようにも見える。けれど、そこには私たちからすっかり失われてしまった「世界の見え方」がはっきりと現れているようにも思える。
 リニューアル・オープンした美術館の第一弾。どうぞ実物をゆっくり見比べてみてください。
県立美術館学芸専門監 斎藤 郁夫


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)サンデー美術館
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