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2012年06月23日

札の辻・21

 宵闇が深くなると鴻ノ峯や象頭山の山麓でアオバズクの声を聞くようになった。
 アオバズクはその名のごとく青葉の頃にマダガスカルから東南アジアを経て日本列島に渡来し、ホーホーと長く繰り返してつづく声を里山の木立から伝えてくる。
=アオバズクはフクロウ科。ヒヨドリとキジバトの中間くらいの夏鳥で4月下旬から5月上・中旬にかけての渡り鳥。山麓や平地の森林に多く人家近くにも生息し、とくに夜間だけホーホーと二声を続けて鳴く。この鳥は江戸時代中期から“あをばづく”の名で知られており語源は青葉の時期に渡来する “みみづく”の意である=と鳥名由来辞典に詳細記述。
 このホーホーと啼く声をフクロウだと思っている人もかなりあるが、フクロウの声は昔からゴロスケホーホーとも呼ばれているように野太く重みをもちアオバズクには牧歌的な声調を感じる。
 フクロウ類は野ネズミなどを捕獲する猛禽類として知られているが、同類でもアオバズクはむしろ大型昆虫を狙う。
 山頭火に句がある。

 ふくろう啼いてここ
 が私の生れたところ

 ふくろうはふくろう
 で私は私で眠れない

 梅雨ぐもりの其中庵で過ごす無聊姿が浮かぶ。
 フクロウ、アオバズクは山口盆地の五月闇に声を偲ばせる。
         (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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