サンデー山口

　

山口博物館では、9月11日から30日まで開館100周年記念「名宝展」を開催します。
　今回の目玉は、何といっても3階の展示会場をいっぱいに使って展示する「防長土図」です。この立体地形模型は、今から約250年前、萩藩郡方地理図師有馬喜惣太によって作製されました。
　まず南北約3メートル東西約5メートルという大きさに圧倒されます。さらに実に多くのパーツが、それぞれ精巧に作られている事にも驚きます。周防・長門両国（現在の山口県全土）が、本土部分の15パーツと各島々等の109パーツで構成され、当時の姿を見事に再現しています。
　この「防長土図」は、その巨大さゆえに、全てを展示することがほとんどありませんでした。また、今後しばらくは、実現できないかもしれません。ぜひともこの機会をご利用いただき、ご観覧いただければと思います。
県立山口博物館　学芸員　佐藤　嘉孝