サンデー山口

　湯田温泉の一角で、パフォーマンスを披露する若者たちがいる。彼らは、山口大の「マジック＆ジャグリングサークル・シャフル」に所属する学生で、毎週金・土曜の午後１０時ごろから、路上で活動。次々と繰り出される本格的な大道芸の数々が、道行く人たちを楽しませている。
　場所は湯田温泉通バス停のほど近く。水晶玉がまるで手に吸い付いたかのように自在に動くパフォーマンスを披露する藤田あきひろさん（同大３年）は、高校生のころ、テレビで見た水晶玉パフォーマーの技に魅了され、練習を始めたという。彼の隣には、トランプを使ったマジックを披露する高重翔さん（同大２年）。中学生のころから技を磨いており、「マジックで人を驚かせることが楽しい。今後は世界中の大道芸やマジックを学び、さらに腕を磨く」と意気込む。
　しかし、県内有数の歓楽街・湯田温泉だけに、「酔っぱらいに邪魔されることもある」という。それでも、彼らがここでパフォーマンスを披露するのは、遠方からの宿泊者も多い夜の湯田温泉を、自分たちでさらに盛り上げたいという思いがあるから。二人は「一人でも多くの人に湯田温泉の夜を楽しんで帰ってもらえればうれしい。商店街や地元のためになることがあれば、ほかの場所でも活動したい」と意欲を見せている。