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2012年12月01日

札の辻・21

 関東のフグといわれるほど茨城県の日立沖で有名なアンコウが、昨今は下関をはじめ北九州でも多く水揚げされるようになって、晩秋から早春にかけて山口市内の市場でも目を引く。
 アンコウは体形がグロテスクな魚である。頭部にある背ビレの触糸をヒラヒラさせて小魚をはじめイカ、タコ、ナマコまで飲みこむ貪食ぶりで、アンコウの待ち食い、アンコウの汐待ちという言葉まである。英語ではアングラー・フィッシュと呼ぶ。
 作家渡辺淳一は随想「これを食べなきゃ」の中に=昔から庶民の味ほど旨いものはない。殿様が目黒のサンマが喰べたいと言った気持がよくわかる。ところでアンコウとフグはよく似ていて共に冬期の魚で外形はグロテスクだが味があってほとんど捨てるところがないほどだ。しかもアンコウには顔よりも心でおぎなう女性のような、おほらかさがあり躊躇なくアンコウ鍋となるのだ=の一節がある。
 東京堂版魚の事典に、アンコウは水深200メートル海域に生息し、体長約1メートルもあるが疑似行動が敏捷で寄ってくる魚を捕食して飲みこむ。底曳網、刺網等で漁獲され旬は冬期で太平洋全海域に分布の記載がある。
 皮や臓物の一切をアンコウの七つ道具と呼びこれを鍋料理にする。
 見た目の泥臭さこそ美味が秘められているとは渡辺淳一論。
         (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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