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2013年01月23日

多分カンブリア紀…

 早朝四時、たいていこの時間に目が覚める。電気敷き毛布なんぞの上で寝ているものだから、布団の中は、ポカポカ。眼が覚めているけれど抜け出せない。
 目を瞑ってじっとしていると、なんともいえない不安に襲われる。
 もし、大病したら、寝たきりになったら、網膜はく離になって目が見えなくなったらどうしよう、もう点字は覚えられない。親友のAやSが死んでしまったらどうしよう。限りある命だもの、いつかは別れが来る…なんて布団の中で寝返りを打ちつつ考える。
 閉じた眼の裏で、変な海老みたいなアノマロカリス、ムカデみたいなオバピニア等目のない生き物が海の中をノロノロ泳いでいる。5億4300万年前の海の中。突然そこに目を持った三葉虫が出現。目を持った三葉虫! そう、目のまだない皆は、簡単に食べられてしまう。大変、防御しなくっちゃ。体を硬くしたり、棘をつけたり、体を長くしたり、捕食されないよう百花繚乱の形態に進化する。カンブリア大爆発。
 朝の私はまだ防御の体になっていない棘のないアノマロカリス。海の中を逃げ回る。いつか食べられる。
 毎朝のいわれなき不安は、カンブリア紀の記憶からきている…多分。皆さんも、ふっと不安に襲われたら、それはカンブリア紀の逃げ惑った記憶なのです…多分。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
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