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2013年05月24日

稜線

 市菜香亭に勤めている藤村さんが最近「中也と山頭火が居た町山口湯田」を自費出版した。

 =吹く風を心の友と
 口笛に心まぎらはし
 私がげんげ田を
 歩いた十五の春は=
山口ことばで蓮華をげんげとした中也の望郷的詩情にも注目し、若い中也がひととき住んだ広域な京都盆地に比べて山口盆地は幅狭く山並が視野から消えず、町筋のはてに山肌がそそり立っていると藤村さんは表現し、中也がよく散歩した山口周辺の光景にも考察し、青い空、ひまわり、田舎の駅、汽笛など中也の視界が抒情にあふれていることを体感している。
 山頭火については=折々降るがぬくいので何よりだ。思ひ立って山口へゆく(湯田より)、椹野川風景も悪くない。白梅紅梅、枯葦、枯草のつづく川ぞひの道は自動車も通らずうれしい=の山頭火日記も紹介する。
 山頭火の通った川沿いの旧道は国道から離れた姫山に近い川沿いの道で、当時はしばらく川に山肌も近くせまって谷のような地形がつづく。このあたりは風の通り道で、山頭火の着物の裾はいくたびもひるがえっただろうと連想する。
 氏は学ぶことも知りたいことも、双葉を苗木に育てるように山口は最適の町と書く。(F)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)稜線
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