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2013年08月10日

札の辻・21

 釣聖と自称したアユ釣りの佐藤垢石は、6月の若アユは生新だが7月末から8月下旬に至る頃が香魚の名にふさわしい味になると随想「香魚讃」に書いてさらに、
=アユは日本を中心にする一科一属一種だとよくいわれているが実際はワカサギと同類でキュウリウオ科なのだ。
 産卵のために夏季に入ると岩石に着生している水藻をエサとして川上に向い遡上する=と。
 椹野川、佐波川、阿武川もこれから秋深まる落アユまで魚信はつづく。
 アユは「年魚」といわれるように成魚期が短い、夏期の遡上から初冬の下降まで体色に変化をつけながらの生態で「和名抄」には『春生じて夏を長じ、秋に衰へ冬死す。故に年魚と名づく』とあり日本書紀にも『春に生れ、その年の冬に死ぬ』の記述がある。
 年魚としては土用入り(7月下旬)して以後の味が最高だとなり岐阜の長良川、山口の錦川などはアユ漁の鵜飼船でにぎわう。
 アユを清流の貴婦人とも呼んだ作家獅子文六は“食味歳時記”に=身のほろ美しさ、匂いの清らかさ、形のよさ、一尾の塩焼、頭部も、尾も全部喰べぬと気が済まぬ=と書いた。
 塩焼のほか、背越しアユの刺身、なます、魚田楽、アユずし、ウルカなど味覚はつきない。
 しかし、阿武川も佐波川も7月末の豪雨による氾濫が気になる。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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